▲「Distinguished Paper Award」を受賞した、
シャープディスプレイテクノロジー株式会社 開発本部 次世代技術開発統轄部長 箕浦 潔(左) 、同 開発本部 技術企画部 参事 臼倉 奈留
5月21日~26日、米国ロサンゼルスで開催された「SID Display Week 2023」(主催:The Society for Information Display <SID>)において、シャープディスプレイテクノロジー株式会社が発表した「HMD(ヘッドマウントディスプレイ)用パンケーキレンズの高効率光学技術」が、優れた研究論文に贈られる「Distinguished Paper Award」を受賞しました。
SIDは、7,000人以上の会員を有する世界最大のディスプレイ関連の学会です。毎年開催される「Display Week」には、ディスプレイ関連企業、大学、研究機関が最新技術を紹介しており、今年は全部で300件以上の技術発表がありました。
HMDに搭載するレンズには、パンケーキレンズ※が用いられることが増えています。デバイス本体を小型化することが可能である一方、光利用効率の更なる改善が課題でした。今回発表した技術は、新たな光学技術の開発により光利用効率が約1.8倍に向上するもので、消費電力低減やバッテリーの小型化が可能となります。
● 本技術は、カンタツ株式会社との共同発表です。
▲「Distinguished Paper Award」の賞状
▲左:パンケーキレンズのデモ機 右:HMDの内部構造(「CES 2023」に展示したVR用HMD(プロトタイプ)より)
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- パンケーキレンズ:HMD内のディスプレイを拡大して見るためのレンズ。HMDには、ほかにも外の様子を見るためのカメラ用のポリマーレンズも搭載されています。