SHARP

2000年10月の空気清浄機発売以来、搭載商品の世界累計出荷が6,000万台以上※1となったシャープの「プラズマクラスター(技術)※2」。まさに21世紀の新しい空気を生み出してきたともいえるプラズマクラスター搭載製品に、洗練されたデザインの「S-style」シリーズが加わりました。今回は、今までにないデザインでインテリアへと変貌を遂げた「S-style」のチャレンジをご紹介します。

  • プラズマクラスターロゴ(図形)およびプラズマクラスター、Plasmaclusterはシャープ株式会社の登録商標です。
  • ※12000年10月〜2015年7月末のシャーププラズマクラスター搭載商品およびプラズマクラスターイオン発生デバイスの国内・海外出荷台数合計。
  • ※2プラズマクラスターの実証効果については、シャープホームページ(https://jp.sharp/pcig/feature/effect.html)をご参照ください。
  • このサイトについてのアンケートにご協力ください

「魅せる空気」へのチャレンジ

新製品の開発に先立ち、市場調査を行ったところ、空気清浄機を購入したいと考えている人は、デザインなど性能以外の要素を求めていることがわかりました。そこでシャープは、製品の性能へのこだわりに加えて、インテリア性を高めた、今までにないスタイルの空気清浄機を商品化することを目指しました。

コンセプトは「上質な空気のカタチ」。
空気という目に見えないものでも、空気をきれいにする様子や部屋の空気の状態を可視化することで、「上質な空気」の質感を表現できると考えたのです。

また、“感性”や“情緒”といった感覚的な要素へも積極的に挑戦しました。たとえば、ランプの点き方や消え方、ボタンを押したときの感触、光を照らしたときの素材感など、細かな点に至るまで、「本当にこれでいいのか?」と議論を積み重ねました。目指すものが技術的に可能なのか、コストや開発期間も含めて企画段階から模索しました。

そして、部屋に置いてもじゃまにならず、違和感なくいつまでも使える普遍的な形を追求することにしました。「S-style」は、「Simple & Smart」の意味を込め、その頭文字を取ったもの。空気清浄機能の単純な足し算では表現できない新しいスタイルの商品を生み出すため、技術者とデザイナーの妥協なき挑戦が始まりました。

1/2の薄さを実現させたネイチャーテクノロジー

最も力を入れたところは、薄く、スマートな空気清浄機にすること。
最初のチャレンジは、本体の厚みの大部分を占める送風ファンの薄型化でした。

目をつけたのが、自然界の生き物を参考にする「ネイチャーテクノロジー」。シャープはこれまでも、エアコンや扇風機などに「ネイチャーテクノロジー」を採用し、製品を進化させています。「S-style」も「ネイチャーテクノロジー」を活用したトンボ羽根形状の送風ファンを搭載することにしました。

トンボが自在に飛び回る秘密は、その独特な羽根の形状にあります。薄い羽根の断面には無数の凹凸があり、そこに当たった空気が小さな渦を作ります。この渦が車輪のように空気をスムーズに後方へ受け流すことで、羽根に生ずる空気の摩擦抵抗を小さくし、少しの力でも安定して早く飛ぶことができるのです。

このトンボの羽根の原理を応用した「薄型ネイチャーファン」を開発。送風ファンの厚みを20mmと従来の1/3※3にすることに成功しました。その結果、本体の厚さ(奥行)が98mmとなり、従来機種の約半分※4の薄さを実現できました。

「上質な空気のカタチ」とは何か?
その問いに常に立ち返りながら、挑戦は続きます。

  • ※3:<FU-E30>(2014年発売 当社従来品)に使用している送付ファンの厚み:60mmとの比較。
  • ※4:<FU-E30>(2014年発売 当社従来品)の奥行:180mmとの比較。脚部を除く。

機能を伝えるデザインへの挑戦

送風ファンの薄型化によってデザインの可能性は大きく広がりました。この製品の魅力を最大限に引き出すため、デザイナーは今までとは違う角度からアプローチしました。

まず、コンセプトである「上質な空気のカタチ」を具体化するため、改良した送風ファンの構造と、そのファンが空気をきれいにする様子を見せるというアイデアが生まれました。この実現には、通常見せることのない商品内部の構造まで美しくデザインすることが求められます。そこで、商品前面の一部を透明にするため、アクリル板を用い、歪みが少なく透明度の高いパネルを作成。さらに、本体と商品前面の透明な部分からのぞき見えるファンのコントラストがきれいに見えるよう、他の部分とは異なる白い樹脂をファンに採用するなど、細部にわたって徹底的にデザインを考えました。

また、“光”の表現にもこだわりました。商品を際立たせるため、はっきりとした“光”の採用を主張する声もありました。しかし、実際にお客様がご家庭で使用するシーンを想定し、ランプの点き方や消え方など、“光”の使い方を調整し、始動時には柔らかなグラデーションでゆっくりと明かりが灯り、停止時には眠るようにふわりと消える。空気清浄機がまるで呼吸をしているかのように演出することで、人間の五感に訴えるような商品を目指しました。

インテリアプロダクトとしての世界観を作る

同時に商品化した加湿機も、「S-style」のコンセプトを具現化するデザインに統一しています。
水滴をイメージさせる柔らかなフォルムを表現するために、透明なABS樹脂を球面状に成形。2枚の球面状パネルを超音波溶着して2重構造にすることで、立体感のある、きれいな球面が生まれました。白いカラーリングもインテリアに調和するように様々な光環境で試作し、圧迫感を感じさせることのない、自然なたたずまいに仕立てました。

透明度の高いABS樹脂で成形した球面状パネルと7色※5のイルミネーションが内部の水を照らし、室内を彩ります。ライトアップされた気泡がときおり“ポコポコッ”と浮かぶ姿とその“音”は、熱帯魚などを鑑賞するアクアリウムのようでいつまでも眺めていたくなり、温かみも感じさせてくれます。

こうした動きや“光”の点き方、“色味”、“音”などは好みによって意見が分かれることも多く、論理的で冷静な議論を重ねました。その根底には、単なる電化製品とは異なる、五感に訴えかけるインテリアプロダクトとしての世界観を作り上げたいとの強い想いがありました。

  • ※5湿度表示5段階(色)に加え、プラズマクラスター単独運転とタンク水切れ表示の計7色。

デザインと高性能の両立

「S-style」はデザイン性を重視した製品ですが、空気をきれいにする機能の向上もおろそかにしていません。空気清浄機<FP-FX2>は、従来、大部屋向け機種に採用していた高濃度プラズマクラスター25000※6を搭載し、空気を浄化する効果を高めました。また、プラズマクラスターを室内に行き渡らせることが不可欠なため、吹き出し口も工夫しました。様々な試作の上に行きついたのが、吹き出し口をルーバー状にすることです。これにより、上向きだけの一方の流れしかなかった風を左右横方向にも流れるようにしました。

加えて、「高感度ホコリセンサー」と「PM2.5モニター」、さらに、0.3μmの微小粒子を99.97%以上※7集じんできる「静電HEPA」を搭載し、脱臭一体型の高性能フィルターとの相乗効果により、浮遊ウイルスの作用を抑えます※8
(6畳相当 約25m3の密閉した試験空間での約45分後の効果であり、実使用空間での実証結果ではありません)

空気清浄機として進化させながら、今までにないデザインと両立させた「S-style」は、こうして誕生しました。

  • ※6当技術マークの数字は、商品を壁際に置いて、「強」運転時に高濃度プラズマクラスター25000適用床面積の部屋中央(床上1.2m)で測定した、1cm3当たりのイオン個数の目安です。
  • ※7フィルターの除去性能です。部屋全体への除去性能とは異なります。
  • ※8●試験機関:(株)食環境衛生研究所 ●試験方法:約25m3(約6畳相当) の試験空間で日本電機工業会規格(JEM1467)の性能評価試験にて実施。●試験対象:浮遊した1種類のウイルス。■試験結果:約45分で99%抑制。●「S-style」シリーズ<FP-FX2>の風量「強」運転で実施。
      
  • プラズマクラスター空気清浄機<FP-FX2>適用床面積
    高濃度プラズマクラスター25000適用床面積(目安):約6畳(約10m2)/空気清浄適用床面積(目安):~6畳(10m2
    詳細はこちら
  • プラズマクラスター加湿機<HV-EX30>適用床面積
    高濃度プラズマクラスター7000適用床面積(目安):約5畳(約8m2)/加湿適用床面積(目安):木造和室 ~5畳(8m2)、プレハブ洋室 ~8畳(14m2
    詳細はこちら

新たなライフスタイルに向けて

これまでの空気清浄機は、フィルターの素材や構造を変えたり、より細かなホコリなどを測定できるようセンサーを進化させたり、空気清浄性能の強化に重点をおいて開発されました。空気をよりきれいにするために、いわば足し算の進化を遂げてきたとも言えます。
しかし、これからの家電には、多様化するライフスタイルに適応する、インテリアとしての“デザイン”の要素がより求められます。今回開発した「S-style」は、お客様の多様なライフスタイルに応じて、より豊かな暮らしを提供したいという想いから生まれた商品です。

これからもシャープは、お客様に共感いただける製品の性能とデザインで、新たな価値を提供してまいります。

  • このサイトについてのアンケートにご協力ください

前へ

1/6

次へ