1962年〜

「他社がまねするような商品をつくれ」

事業家として成功した後も、徳次のモノづくりへの思いが衰えることはありませんでした。
自らの手で、徳尾錠を、シャープペンシルを、鉱石ラジオを生み出した情熱で、テレビも、太陽電池も、電卓も、電子レンジも、つねに開発者の目線で見守り、支援していました。
徳次の言葉として有名なものに「他社がまねするような商品をつくれ」があります。
他社がまねてくれるような商品は消費者が望む良い商品、つまり売れる商品のことです。他社がまねしてくれることで宣伝もいきとどき、市場も拡大すると考えました。
「まねが競争を生み、技術の底上げをし、やがては社会の発展につながる」とも言っています。
先発メーカーは、常に後から追いかけられるので、現状に満足せず、その先を考えなくてはいけません。しかし、さらにより優れたものを開発し、いつもまねてくれるような商品を出すように心がけていれば、結局、自社の発展・成長に結びつく、と考えたのでした。

1962年〜