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ニュースリリース

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2020年7月1日

シャープ株式会社

文化財活用センター・東京国立博物館との共同開発成果

「8Kで本物に()れる」をテーマに開発した
文化財鑑賞ソリューションの実証実験を東京国立博物館で公開

 シャープは、文化財活用センター※1および東京国立博物館※1と協力し、「8Kで本物に()れる」をテーマに、文化財の鑑賞をより多くの人々に楽しんでもらえるものに進化させるべく新たな鑑賞方法を研究。「シャープ8Kインタラクティブミュージアム」をベースに、文化財鑑賞ソリューションを開発しました。本開発で制作した試作機による実証実験を、本年7月29日(水)~8月2日(日)に東京国立博物館「東洋館」(東京都台東区)にて公開します。
(展示名称:8Kで文化財「ふれる・まわせる名茶碗」。鑑賞体験には事前予約が必要※2です)

「多数の収蔵品はあるが、実物の展示だけではその魅力や鑑賞の楽しさを一般来館者に感じてもらうことが難しい」との博物館側の課題と、「8Kによる新しい体験やソリューションを提供し、8Kの世界をより多くの人に伝えたい」との当社の思いから、三者で共同研究を進めてきました。

 本鑑賞ソリューションでは、実物を模した新開発の「茶碗型コントローラー」の操作によって直感的に画面上の茶碗を回転・拡大でき、細部まで再現される8Kの3D画像により、まるで実物に()れているかのような臨場感を堪能できます。また、茶碗の画像と連動させた解説表示により「見どころ」への関心を高めながら文化財への理解も深め、自らの手と目でその魅力を実感しながら鑑賞できます。

「手(触覚)」は「目(視覚)」とともに物の特徴や、その背景にある文化を感じ取る重要なセンサーです。三者は実証実験での知見をもとに、実物との出会いの場である博物館ならではの新たな鑑賞体験を生み出し、8Kが創り出す鑑賞方法の可能性をさらに追求してまいります。

※1 独立行政法人 国立文化財機構に属します。

※2 日時指定による事前予約は、文化財活用センターのホームページより可能です。

実証実験の概要

 

共同開発テーマ

「8Kで本物に()れる」

試作機使用機器

「8Kインタラクティブミュージアム」をベースとしたシステム

・70V型8Kディスプレイ(茶碗型コントローラー採用試作機)2台※3

実証実験展示名称

8Kで文化財「ふれる・まわせる名茶碗」

(主催:東京国立博物館・文化財活用センター・シャープ株式会社)

設置場所

東京国立博物館 東洋館1階ラウンジ

(東京都台東区上野公園13-9)

実証実験期間

2020年7月29日(水)~8月2日(日)

一般公開

あり※4:日時指定による事前予約制※2(無料)

展示内容

・重要美術品「大井戸茶碗 有楽井戸※5」の8K画像コンテンツを茶碗型コントローラーで操作

・比較鑑賞用の「志野茶碗 銘 振袖」、重要文化財「青磁茶碗 銘 馬蝗絆(ば こうはん)」の8K画像コンテンツを同時表示

※3 シャープは、共同研究において、8K機材、8K 3D画像データ、コントローラーによるインタラクションシステム、表示コンテンツ一式を開発・制作しています。

※4 東京国立博物館ガイドラインに従い、感染防止策を実施します。

※5「大井戸茶碗 有楽井戸」は東京国立博物館所蔵の重要美術品です。実証実験期間中は、東京国立博物館の本館4室にて「大井戸茶碗 有楽井戸」の実物も展示公開されます。

共同開発した文化財鑑賞ソリューションの特長について

8Kの高精細画像に没入しながら茶碗鑑賞の面白さに触れることで、実物への関心とともに他の茶碗への興味につなげて欲しい、との想いから共同開発に取り組みました。

 

(1)直感的な操作を可能とする「茶碗型コントローラー(新開発)」

かたちも重さも文化財の実物そっくりに制作した「茶碗型コントローラー」と、8Kモニターに映し出された高精細な3D画像データ「8Kデジタルレプリカ」がリアルタイムに連動して、見たい部分を見たいサイズで自由に鑑賞できます。

 

(2)複数の文化財の比較鑑賞が可能

複数の茶碗の8K画像をディスプレイ上に表示し、「拡大」「回転」に加え、自由な角度での「断面」を見ることができます。デジタルならではの鑑賞方法として、その場にない複数の文化財であっても容易に比較することが可能です。

 

(3)見どころをテキストと音声で解説

画面上に表示された「見どころ」にコントローラーの角度を合わせると、「見どころ」をテキストと音声で解説。同時に「見て・知る」ことで「見どころ」を堪能できます。

解説内容は、東京国立博物館の研究員とシャープのデザイナーが共同で編集・制作したオリジナルコンテンツを用いています。

<試作機の概要>

シャープ8Kインタラクティブミュージアムについて

美術作品などの鑑賞を想定した8Kビューアであり、次の特長があります。

 

(1)圧倒的な臨場感

約3,318万画素の超高精細技術により、画面に近づいても液晶のドットが見えないほど高精細なため、まるで本物を見ているような臨場感を味わえます。

 

(2)吸い込まれるような高画質

8Kをさらに上回る16K以上の高解像度データの使用により、美術品や工芸品などのコンテンツを細部まで鮮明に映し出します。

 

(3)タッチディスプレイ(◆)

画面にタッチすることで画像を自在に拡大・移動でき、作品の質感や制作者の緻密な作業を鑑賞できます。また、立体物の3D画像は自由に拡大・回転することができます。

実証実験では、新開発の「茶碗型コントローラー」を採用しています。

  ■「8Kで文化財 ふれる・まわせる名茶碗」の詳細情報は、以下でご覧いただけます。

        URL:https://cpcp.nich.go.jp/ (文化財活用センターHP)

■ 開発した文化財鑑賞ソリューションに関する動画は、以下でご覧いただけます。

URL:https://youtu.be/mzmSTI2KhDU

お客様からのお問い合わせ

【 お問い合わせ先 】 8K-Edu@sharp.co.jp

(注)
ニュースリリースに記載されている内容は、報道発表日時点の情報です。ご覧になった時点で、内容が変更になっている可能性がありますので、あらかじめご了承下さい。

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