他社との連携により多様なサービスで、AIoT Worldを拡充。

AIoTのデータ利活用

AIoTプラットフォームは、「COCORO+」の各種サービスや機器の利用データから利用者の習慣を学習し、ビックデータとして解析をおこない、それぞれの生活シーンに適した機器の操作やサービスの利用を提案します。その中では、個人情報の取り扱いが重要な課題となり、プライバシーに配慮したうえでデータを利用できる共通の仕組みも求められます。2018年、NEDOによる「IoTを活用した新産業モデル創出基盤整備事業」への参加等を通じ、利用者の方にわかりやすく伝えたうえで、データの利用について同意をいただくための手法について検討をおこない、「COCORO HOME」のシステムに取り入れています。また、企業間の連携という観点では、JEITAで2017年度よりスマートホームの実現に向けた取組みをスタートさせており、シャープはその中心メンバーとして、「データカタログ」という業界関係者でデータを利用したサービスを創出するための土台作りをおこなってきました。「データカタログ」は、データの分類・形式などをデータの種類ごとにまとめたものの総称です。「データカタログ」を扱う機器メーカー、サービス事業者、プラットフォーム事業者がそれぞれ異なる企業であっても、機器やサービスから得られる生活データを利活用できるように、共通して使用する「共通言語」のようなものです。シャープは、この「データカタログ」を用いて様々な企業と継続的に議論を行い、AIoT Worldを拡大していきます。

※NEDO=国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構、JEITA=一般社団法人 電子情報技術産業協会

AIoTを実現するために開発した資産を開放し、他社と共に新サービスを創出

スマートライフを実現するためのシステムとして、シャープ以外のメーカーや事業者にも生活データを提供し、新たな特長サービスを創出・運用する仕組みや、他社のプラットフォームと相互に接続する仕組みを既に運用しています。人々の生活課題をデータの共有により理解し解決していける、生活データを活用した新たなビジネスを、パートナーと共に創り出し拡げていくことがAIoT、そして「COCORO HOME」の大きなコンセプトになっています。例えば、留守宅の子どもや離れて暮らす家族の見守り、食材の宅配、家事代行や家電メンテナンスなど、家事の負担軽減、家族とのコミュニケーションや豊かな時間の創出に寄与する様々なサービスを展開していきます。既にセコム株式会社、KDDI株式会社、関西電力株式会社など各社のサービスと、シャープのスマートライフ家電の利用データを連携させた新たな見守りサービスを実現しています。今後も幅広い業種・分野の事業者との連携により、多様な生活サービスの拡充をおこない、快適でココロつながるスマートライフを実現してまいります。

他社との相互連携を促進する仕組みの整備

スマートライフの創出を加速する「プラットフォーム間連携」

株式会社AIoTクラウドは、経済産業省のスマートライフ政策の具現化に向け、独自のAIoTプラットフォームと様々な事業者のプラットフォーム間を相互連携することで、新規サービスやスマートライフの創出を加速する「プラットフォーム間連携」の構築に取り組んでいます。これにより、AIoTプラットフォームを通じて、宅内の様々な機器のデータを集約、高次化し、生活データとしての利活用を進めるとともに、暮らしに役立つ他社機器や他社サービスとの連携を拡大することで、スマートライフのさらなる進化を目指しています。

他社連携事例

AIoT家電の利用データを、他社の見守りサービスに提供

 

株式会社AIoTクラウドは、KDDI株式会社、セコム株式会社とそれぞれサービス契約を結んだユーザー宅にあるシャープのAIoT家電のデータを両社に提供しており、両社はその生活データを活用し、留守宅の子どもや離れて暮らす家族の状況を見守るサービスを2019年10月から提供しております。そして2020年5月、AIoTクラウド社は、AIoTプラットフォームを活用し、シャープのAIoT対応冷蔵庫・空気清浄機のデータを関西電力株式会社(以下関西電力)に提供開始。関西電力は、その生活データを利用した新しい見守りサービスとして、「はぴeまもるくん 家電情報を用いた見守りサービス」を開始しました。利用者は、離れて暮らす親の家に設置したAIoT対応冷蔵庫のドア開閉データや、空気清浄機のセンサーデータを使うことで、プライバシーにも配慮しながら、普段の生活をさりげなく見守ることが可能となりました。

AIoTプラットフォームを活用し、他社ガス機器との連携を実現

 

2020年5月、株式会社AIoTクラウドは、独自のAIoTプラットフォームを活用して初めて、大阪ガス株式会社(以下大阪ガス)、株式会社ノーリツ、リンナイ株式会社のガス給湯器、および大阪ガスの家庭用燃料電池エネファームといった他社機器との連携を開始。
これにより、シャープのスマートライフアプリ「COCORO HOME」で外出先のスマートフォンからお風呂を沸かしたり、帰宅時に複数の家電と給湯器をまとめて操作したりするなど、生活シーンに応じた便利な一括操作が可能となりました。本連携により、ガス機器の運転データを他社サービス事業者様に活用いただけるようになります。例えば、ガス機器とエアコンを連携させ、入浴後の室温を自動的に調整するサービスなど、ヒートショックのような社会課題の解決や安心・快適な暮らしにつながる新たなサービスの創出を目指します。

無線LAN対応 給湯器リモコン

家とくらしの”Life as a Service”を目指して。

業態を超えたオープンイノベーションに参画。

異業種3社連携で住まいのIoT化実証実験開始

2020年3月、業態を超えたオープンイノベーションで、くらしに関するさまざまなサービスを包括したLife as a Service※モデルの構築をめざして、日立キャピタル株式会社、旭化成ホームズ株式会社と、実証協働実施契約を締結しました。そして、2020年4月より、IoTとAIを活用し、世代ごとに異なるライフステージに合わせた最適なくらしのトータルサービスをサブスクリプション(定額制)で提供することを目的に、住まいのIoT化実証実験を開始しています。
本実証実験は、世代・年代ごとの生活情報やニーズを把握するため、第1ステップでは参加者を単身者に限定し、その多くが住むと思われる賃貸住宅を実証の舞台に設定。住宅にIoT機器を設置し、協力会社が連携して取得した入居者の生活データを、AI技術を用いて分析することで、より単身者層の属性に沿ったサービスメニューへの拡充を図ります。下図①~④の一連の流れの中でリアルデータを収集、現実の生活環境により適合したサービスを提供する循環型サービスモデルの構築をめざします。シャープは、対象住宅にAIoT家電を設置し、家電の使用データの取得や分析・連携を行なうとともに、子会社である株式会社SHARP COCORO LIFEがミールキット「ヘルシオデリ」の宅配サービスを提供します。
2020 年度後半には、実証実験の第2ステップとして、生活者の対象をDEWKs(共働きの子育て世帯)、シニア世帯に、またその住まいを戸建住宅へと広げることで、ライフスタイルの変化に合わせたくらしのトータルサービスの検証を進める予定です。

※ Life as a Service:豊かなくらしに必要なサービスを丸ごとパッケージ化し提供するもの

 

実証実験参加企業および機器・サービスの一覧

事業主体企業
  • 日立キャピタル株式会社
  • 旭化成ホームズ株式会社
  • シャープ株式会社
実証実験
協力会社
  • 株式会社AIoTクラウド
  • 株式会社SHARP COCORO LIFE
  • 株式会社日立製作所
  • 株式会社日立社会情報サービス
  • 日立グローバルライフソリューションズ株式会社
  • インフォメティス株式会社
  • 株式会社エナジーゲートウエイ
  • オムロン ヘルスケア株式会社
  • EMC Healthcare株式会社
  • 株式会社OZ1
  • 株式会社サージュ
  • 株式会社エムティーアイ
  • KDDI株式会社
  • 株式会社ライナフ
  • 株式会社クラッシー
機器一覧
  • 赤外線リモコン 
  • 睡眠センサー
  • 開閉センサー (温湿度センサー内蔵)
  • 人感センサー (温湿度センサー内蔵)
  • ネットワークカメラ
  • 玄関スマートロック
  • 体重体組成計
  • サーキットメータ
  • ウェアラブル
  • 空気清浄機
  • 自動調理鍋
  • オーブンレンジ
  • ロボットクリーナ
サービス一覧
  • 食宅サービス
  • 宅配受取サービス
  • 睡眠サポート・睡眠連動サービス
  • カーシェアサービス
  • 見守りサービス
  • スマートIoTライフサービス
    (宅外操作、シーン連動など)
  • 電子取扱説明書サービス
  • 動画配信サービス
  • 玄関ロックスマート化サービス
  • 家事代行

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