各地のCSR活動

農地の荒廃防止として地元有志団体とともに稲作を実施(三重県)

三重事業所では、労使共同のボランティア団体「シャープグリーンクラブ(SGC)」の活動の一つとして、農地の耕作放棄が深刻な問題となっている多気町車川地区において、地元有志で結成された車川里山ファン倶楽部とともに2012年から荒廃防止に貢献する活動を行っています。開始当初はソバを栽培していましたが、近年の大雨や台風といった天災、害虫や病気による収穫量の減少に加え、新型ウイルス感染対策の影響で活動休止になったことから、2023年度より稲の栽培に内容を変更し、今回収穫まで行いましたので紹介します。

第1回SGC車川農地保全活動として、5月11日に従業員とその家族など15名が『田植え』を行いました。三重県松阪農林事務所の指導のもと、目印がついたロープを使用し、真っ直ぐ等間隔に植えました。これには理由があり、どの苗にも日光や風が均等に当たることで生育や品質を安定させる効果や、田植え後の除草や消毒などの作業がスムースに行える効果が得られます。

手作業もよる田植え

ロープを目印に植える参加者たち

第2回の活動では、6月8日に従業員7名が田んぼの雑草を取り除く『除草』を行いました。雑草は地中の養分を利用して稲より早く成長するだけでなく、日光を遮ることで稲の成長を妨げたり、群生することで害虫を発生させる可能性があるため、田んぼ内やあぜの除草は大切な作業になります。
 手押しタイプのかご車を用いて稲と稲の間の土を掻き出すことで、除草とともに土を撹拌かくはんさせ、根に酸素が届くようにしました。また、この作業には土中の有害なメタンガスなどを抜く効果もあります。

かご車で除草する参加者たち

手押しタイプのかご車

第3回の活動として、9月7日に従業員10名が三重県松阪農林事務所の指導のもと、『稲刈り』を体験しました。全員で脱穀しやすいように並べながら、50分ほどで約5a(約150坪)を刈り終えました。刈った稲はコンバインを使って脱穀し、約210㎏の収穫になりました。また、車川里山ファン倶楽部の計らいで、別の田んぼで収穫した車川産の炊き立ての新米も味わわせていただきました。
 稲刈りは、2023年度には天候の影響でできなかったため、今回が初めての体験となりました。

手刈りによる収穫

コンバインによる脱穀

シャープは2024年6月に環境省が推進する「生物多様性のための30by30アライアンス」に参加しました。これからも事業活動や環境保全活動を通じて、地域の課題解決に取り組んでいきます。