■ 浮遊「H5N1型トリインフルエンザウイルス」への効果実証方法 容積1m3のボックス内にプラズマクラスターイオン発生デバイスを設置。イオンを発生させ(濃度約5万個/cm3)、H5N1型トリインフルエンザウイルスをボックス内に噴霧しました。噴霧終了5分後および噴霧終了10分後、それぞれボックス内の浮遊ウイルスを回収し、その感染力(感染力価※7)をウイルス研究分野で一般的に用いられているTCID50法※8で調べました。その結果、ウイルスの感染力価は初期ウイルス投入濃度に対して10分後には99.9%減少しました。  ※7 感染力価:ウイルスの細胞への感染能力を表す値。 ※8 TCID50法:段階的に希釈したウイルス液を細胞へ接種し感染力を調べる方法。 容積1m3のボックス内にプラズマクラスターイオン発生デバイスを設置。イオンを発生させ(濃度約5万個/cm3)、H5N1型トリインフルエンザウイルスをボックス内に噴霧しました。そして噴霧終了10分後に吸引回収したボックス内のウイルスを細胞に接種し3日間の細胞の変化を調べました。 その結果、プラズマクラスターイオンを作用させていないウイルスを接種した細胞は、接種3日後で縮小変形し破壊されているのに対し、プラズマクラスターイオンを作用させたウイルスを接種した細胞では、縮小が見られず正常な形状です。 このことから、プラズマクラスターイオンがウイルスの細胞感染力を抑制することを確認しました。  ※9 MDCK細胞:実験用に用いられる動物の細胞の一種。 プラズマクラスターイオンは、プラスとマイナスのイオンが浮遊ウイルスに付着して化学反応し、酸化力の一番強いOH(水酸基)ラジカル(標準酸化電位2.81V)を生成して、浮遊ウイルスの感染力を抑制します。  ■ H5N1型トリインフルエンザについて(出典:首相官邸のホームページより) トリインフルエンザは、トリからトリに感染する感染症であるが、生きたトリとの濃密な接触などによりヒトに感染することもあり、また、ウイルスが変異しヒトからヒトに強い感染力を有する新型インフルエンザウイルスとなる可能性もある。 ■ アカデミックマーケティングによるプラズマクラスターイオン効能実験の一覧 対象有害物質 | 種類 | 実証機関 | 時 期 | 細菌 | セラチア菌 | 米 国 ハーバード大学公衆衛生大学院 メルビン・ファースト名誉教授 | 2007年 3月 | 大腸菌 | (財) 石川県予防医学協会 | 2000年 9月 | 大腸菌、白色ブドウ 球菌、カンジダ菌 | 中 国 上海市予防医学研究院 | 2001年10月 | バチルス菌 | (財) 北里環境科学センター | 2002年 9月 | CT&T(ドイツ アーヘン応用科学大学 アートマン教授) | 2004年11月 | MRSA (メチシリン耐性 黄色ブドウ球菌) | (財) 北里環境科学センター | 2002年 9月 | (社) 北里研究所 北里研究所メディカルセンター病院 | 2004年 2月 | シュードモナス、 エンテロコッカス、 スタフィロコッカス | ドイツ リューベック医科大学 | 2002年 2月 | エンテロコッカス、 スタフィロコッカス、 サルキナ、 マイクロコッカス | CT&T(ドイツ アーヘン応用科学大学 アートマン教授) | 2004年11月 | アレルゲン | ダニ、花粉 | 広島大学大学院 先端物質科学研究科 | 2003年 9月 | 浮遊アレルゲン | カナダ喘息協会 | 2004年 4月 | 真菌 | クラドスポリウム | (財) 石川県予防医学協会 | 2000年 9月 | ドイツ リューベック医科大学(増殖抑制効果) | 2002年 2月 | CT&T(ドイツ アーヘン応用科学大学 アートマン教授) | 2004年11月 | ペニシリアム、 アスペルギルス | ドイツ リューベック医科大学(増殖抑制効果) | 2002年 2月 | アスペルギルス、 ペニシリアム(2種)、 スタキボトリス、 アルテルナリア、 ムーコル | CT&T(ドイツ アーヘン応用科学大学 アートマン教授) | 2004年11月 | ウイルス | H1N1型ヒト インフルエンザウイルス | (財) 北里環境科学センター | 2002年 9月 | 韓 国 ソウル大学 | 2003年 9月 | 中 国 上海市予防医学研究院 | 2003年12月 | (社) 北里研究所 北里研究所メディカルセンター病院 | 2004年 2月 | H5N1型トリ インフルエンザウイルス | 英 国 レトロスクリーン・バイロロジー社 | 2005年 5月 | コクサッキーウイルス | (財) 北里環境科学センター | 2002年 9月 | ポリオウイルス | (財) 北里環境科学センター | 2002年 9月 | コロナウイルス | (社) 北里研究所 北里研究所メディカルセンター病院 | 2004年 7月 |
※上記の対象物に対して、イオン濃度3千個/cm3以上を照射して浮遊物抑制効果を実証した。 ■ ジョン・オックスフォード教授(Prof. John S. Oxford)のプロフィール ・英国 ロンドン大学 クイーン・メアリー校 医学・歯学部 細胞分子科学インスティテュート ウイルス学教授 ・レトロスクリーン・バイロロジー社 創立者、代表  [専 門] ウイルス学 [著 書] ・科学論文:約250件執筆 ・テキスト:ウイルス学に関する3冊のテキストを執筆 1) Influenza, the Viruses and the Disease (インフルエンザ、ウイルスと病気) 2) Human Virology, a Text for Students of Medicine, Dentistry and Microbiology (人ウイルス学、医学、歯学および微生物学 学生のための教科書) 3) Conquest of Viral Diseases (ウイルスによる病気の克服) [その他] ・ウイルス学に関する数多くの国際学会・会議で議長を務める。 ■ ロンドン大学の紹介 1836年創立の英国国立大学で、総学生数11万5千人、19のカレッジより成り、世界有数の規模を持つ。 ロンドン大学を構成するクイーン・メアリー校は、学生数約8,800人で、英国最古の医学学校であるLondon Hospital Medical College(1785年創立)とSt. Bartholomew's Hospital Medical College (1843年創立)の2校を吸収合併して創設され、医学・歯学部の他、生物、化学、物理、電子工学、コンピュータ、法学、文学、政治学など幅広い分野で教育を行っている。 また、ノーベル賞受賞者を7名輩出している。 ■ レトロスクリーン・バイロロジー社の紹介 ジョン・オックスフォード教授により1989年創設。ウイルス、薬品、ワクチン関連の研究・試験機関として設立され、本分野における先端機関として知られる。化学物質の安全性試験の実施において、高い信頼性を維持するための国際的な管理基準であるGLP(Good Laboratory Practice)や、品質マネジメントシステム基準であるISO9001の認可を取得している。  ■ ジョン・オックスフォード教授開設Webサイトの紹介 トリインフルエンザウイルス感染リスク低減に向け、新たなアプローチ方法による研究開発を目的とした「A new approach to fighting H5N1(トリインフルエンザウイルスへの新たなアプローチ)」サイトを開設する。また、そのサイト内でオックスフォード教授が実施したプラズマクラスターイオンに関する実験や評価内容を紹介している。 ■ プラズマクラスター技術の概要  |