英国 レトロスクリーン・バイロロジー社※1と共同検証プラズマクラスターイオン®※2の高濃度化により 浮遊する『H5N1型トリインフルエンザウイルス』を99.9%分解・除去 シャープは、ウイルス学の世界的権威であるロンドン大学ジョン・オックスフォード教授(Prof. John S. Oxford)が設立したレトロスクリーン・バイロロジー社と共同で、容積1m3のボックス内において約5万個/cm3の高濃度プラズマクラスターイオンが、浮遊するH5N1型トリインフルエンザウイルスを10分で99.9%分解・除去することを実証しました。すでに2005年に当社と同社は、約7千個/cm3のプラズマクラスターイオンが同ウイルスを10分で99%分解・除去することを確認しています。今回、さらに高い濃度のプラズマクラスターイオンを用いることにより、細胞への感染を一層高い確率で抑制できることを実証しました。 プラズマクラスターイオンはプラスイオン(H+(H2O)n)とマイナスイオン(O2-(H2O)m)を同時に空中へ放出し、浮遊する細菌/カビ/ウイルス/アレルゲンなどの表面で瞬間的にプラスとマイナスが結合して酸化力の非常に高いOHラジカルとなり、化学反応により細菌などの表面のタンパク質を分解してその働きを抑制する画期的な空気浄化技術です。今回、高濃度にするほどH5N1型に対する分解・除去効果が高まることが証明されたことを契機に当社は高濃度プラズマクラスターイオン発生デバイスの研究開発を進めてまいります。なお、今回の実証内容については、9月10日に英国で開催される「トリインフルエンザ国際会議」においてレトロスクリーン・バイロロジー社と共同で発表いたします。 当社はアカデミックマーケティング※3の考えに基づき、この8年間世界の学術研究機関と連携して、この技術が空気中に浮遊するMRSA※4など27種類の有害微生物の分解・除去効果があることを実証してきました。このうち、浮遊ウイルスに関しては、H1N1型ヒトインフルエンザ/コロナ/ポリオ/コクサッキーに対するプラズマクラスターイオンの分解・除去効果を確認済みです。また、2005年には「プラズマクラスターイオンが感染のトリガーとなるウイルス表面のスパイク状タンパク質を破壊するメカニズム」も学術機関※5と共同で解明しました。さらに、高濃度プラズマクラスターイオンの安全性も確認しております※6。 当社は今後発生が懸念される新型ウイルスへの不安低減に向け、プラズマクラスターイオン技術の進化と実証を重ねることにより、社会への貢献に向けた取り組みを進めてまいります。 ■ジョン・オックスフォード教授(Prof. John S. Oxford)のコメント 私は1989年にレトロスクリーン・バイロロジー社を創設し、これまでウイルス/薬品/ワクチン/医療用高性能マスクの研究開発・実証を進めてきました。現在、H5N1型トリインフルエンザの変異によるヒトからヒトへの大流行(パンデミック)が懸念されています。個人で行える対策としては、高性能マスクの着用がありますが、プラズマクラスターイオンはこれと並び、パンデミック対策に貢献できる技術として期待しています。 ※1 OECD(国際経済協力開発機構)における優良試験所規範であるGLP適合機関。GLPは、3年毎に確認更新が必要で試験施設毎に運営管理、試験設備、試験計画、内部監査体制、信頼性保証体制、試験結果などをチェックし試験成績の信頼性を確保している。 ※2 プラズマクラスター、プラズマクラスターイオンおよびPlasmaclusterはシャープ株式会社の商標です。 ※3 技術の効能について、先端の学術研究機関と共同で科学的データを検証し、それをもとに商品化を進めるマーケティング手法。 ※4 メチシリン耐性黄色ブドウ球菌。病院などで体力の低下した人に感染し、抗生物質が効きにくいことが問題となっている。 ※5 (独)アーヘン応用科学大学アートマン教授と共同研究(2005年) ※6 (株)三菱化学安全科学研究所にて試験(吸入毒性試験、眼および皮膚刺激性・腐食性試験) 詳細はこちら→ <“プラズマクラスターイオン®” 技術発表会レポート> http://www.sharp.co.jp/corporate/report/pci/ (注) | ニュースリリースに記載されている内容は、報道発表日時点の情報です。ご覧になった時点で、内容が変更になっている可能性がありますので、あらかじめご了承下さい。 |
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