シャープは、電気の使用状況に合わせた蓄電池のきめ細かな充放電制御により、電気を効率よく供給し、月々の基本料金を削減できる産業用「スマート蓄電池システム」を発売します。太陽光発電との組み合わせで、電気料金トータルの削減に貢献します。
電気の使用量が多い工場やオフィスビル、店舗などでは、電力会社と高圧受電契約※1を結んでおり、電気の基本料金は過去1年間で使用電力(最大デマンド※2)が最も高かった月を基準に設定※3されます。最大デマンドが上がると基本料金も上がりますが、本システムは電気の使用状況をモニタリングし、消費電力が上昇したタイミングで蓄電池から放電、最大デマンドを抑えることで、基本料金の削減に貢献します。
また、本システムはインバータやコンバータなど、電気の変換機器を介さずに、太陽電池から蓄電池へダイレクトに蓄電できるので、太陽電池が発電した電気を変換ロスなく蓄電池に蓄えることが可能です。
さらに、あらかじめ設定した量の電気を常に蓄電池に蓄えておくこともできるので、万が一の停電時も安心です。
当社は、太陽光発電の自家消費時代に向け、蓄電池システムを活用したソリューション提案を強化し、再生可能エネルギーのさらなる普及に貢献してまいります。
品名
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スマート蓄電池システム
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形名
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JH-FBCC01
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JH-FBCC02
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JH-FBCC03
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公称容量
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16.8kWh
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33.6kWh
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50.4kWh
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定格出力(連系)
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20kW
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希望小売価格
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オープン
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発売日
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11月6日
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生産台数
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受注生産
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■ 主な特長
1.電力使用状況に合わせたきめ細かな充放電制御で、効率よく電気を供給し、基本料金を削減
2.太陽電池と蓄電池をインバータなどの変換機器を介さずに接続
発電した電気を変換ロスなく蓄電
3.停電時に備え、あらかじめ設定した量の電気を常に備蓄可能
※1 6,000V以上の電圧で電力供給を受ける契約のこと(送電時の電圧は、電力会社により異なります)。
※2 30分毎の平均使用電力で、その月で最も大きな値を指します。
※3 電力会社や契約内容により、異なる場合があります。
1.電力使用状況に合わせたきめ細かな充放電制御で、効率よく電気を供給し、基本料金を削減
・工場やオフィスビル、店舗などの施設向けの高圧受電契約では、30分毎の使用電力量を計測し、過去1年間で最も大きな使用電力量(最大デマンド)を基準に基本料金が設定されます。このため、最大デマンドが上がると基本料金も上がります。本システムは、電気の使用状況をモニタリングし、消費電力が上昇したタイミングで、蓄電池から放電。電気購入量を削減し、最大デマンドを低減する「ピークカット」を行うことで、基本料金の削減に貢献します。
・本システムは、消費電力が小さい時には放電量を少なく、消費電力が大きい時には放電量を多くするなど、電力の使用状況に合わせて放電量をきめ細かく制御します。放電量が固定されているタイプの蓄電池システムに比べ、同じ量の電力を放電する場合でも、より効果的に最大デマンドを低減することが可能です※4。放電しても最大デマンドの低減に寄与しない場合は、放電を抑制します。
【最大デマンド低減の比較】

・本システムは、一日に複数回の充電が可能なため、消費電力が下がったタイミングで充電し、次の放電に備えます。充分に電気を蓄えているため、最大デマンドの低減に寄与します。
【充放電のイメージ】

※4 電気使用状況により、ピークカット効果が、放電量が固定されているタイプの蓄電池システムと同程度となる場合があります。
2.太陽電池と蓄電池をインバータなどの変換機器を介さずに接続。発電した電気を変換ロスなく蓄電
・本システムは、インバータやコンバータなど、電気の変換機器を介さずに、太陽電池と蓄電池をダイレクトに接続できるので、発電された電気を変換のロスなく蓄電池に蓄えられます。

・一般的なシステムでは、太陽電池がパワーコンディショナの定格出力を越えて発電した分の電気は発電ロスとして無駄になります。一方、本システムでは定格出力以上に発電した分も逃さず蓄電できます※5。パワーコンディショナの定格出力の最大2倍相当※6の太陽電池を設置することが可能です。

3.停電時に備え、あらかじめ設定した量の電気を常に備蓄可能
・停電時に備え、あらかじめ設定した量の電気を蓄電池に常に蓄えておくこともできるので、万が一の時も安心して電気をお使いいただけます。
※5 蓄電池に空き容量がある場合に限ります。
※6 <JH-FBCC03>の場合。<JH-FBCC02>は最大1.8倍。<JH-FBCC01>はパワーコンディショナの定格出力以上の設置には対応していません。
■ システム構成図(イメージ)※7

■ 仕 様
システム品番
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JH-FBCC01
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JH-FBCC02
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JH-FBCC03
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連系方式
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三相三線/200V
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パワーコンディショナ
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交流出力電力
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連系運転時
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単相・三相の合計の最大は20kW
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自立運転時
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単相・三相の合計の最大は19.5kVA
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交流入力電力
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(連系運転時 三相三線200V)20kW
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太陽電池入力
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(電圧)500V (電流)最大60A × 2回路
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蓄電池入力
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(電圧)410V (電流)最大50A × 3回路
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スコットトランス
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出力電力
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4.5kVA
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出力電圧
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100V×2系統
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出力電流
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25A×1系統 20A×1系統
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公称容量 (定格容量)※9※10
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16.8kWh (16kWh)
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33.6kWh (32kWh)
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50.4kWh (48kWh)
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放電電力※11
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系統連系時
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10kW
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20kW
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20kW
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自立運転時
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16kVA
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20kVA
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20kVA
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充電能力※11
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系統充電時
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10kW
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20kW
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20kW
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太陽電池充電時 (太陽電池→蓄電池)
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16kW
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32kW
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40kW
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太陽電池最大接続可能量
(太陽電池最大搭載率)
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18kW
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36kW (180%)
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40kW (200%)
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蓄電池公称電圧※10
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409.6V (8直列)
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動作温度
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0~40℃
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パワーコンディショナ (BMU-HUB、制御ユニット含む)
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寸法
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幅1,000×奥行850×高さ1,850mm
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重量
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約741kg
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蓄電池メイン筐体 (BMU、蓄電池モジュール含む)
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寸法
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幅760×奥行420×高さ754mm
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重量
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約160kg
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蓄電池サブ筐体 (蓄電池モジュール含む)
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寸法
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幅700×奥行360×高さ605mm
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重量
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約140kg
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電力量計測盤
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寸法
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幅700×奥行215×高さ515mm
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重量
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高圧用:約26kg/低圧用:約25kg
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※7 一部パッケージでは、電力量計測盤は含まれません。
※8 停電時に蓄電池から電力供給を受ける機器や設備のことです。
※9 蓄電池モジュールの総容量です。システム維持の電力確保のためにシステム深度93%で出力を停止しますが、充電されると自動で出力を再開します。実際に使用できる容量は使用する機器や蓄電池の内部温度によって変動します。また、電力変換損失などにより少なくなります。
※10 周囲温度23℃での測定値です。
※11 使用環境温度内でも、蓄電池保護のため、システムの充放電電力を一部制限することがあります。