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ニュースリリース

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2022年4月8日

シャープ株式会社

過度な乾燥や多湿によるアップライトピアノの品質劣化リスクを低減

目標湿度に調節・維持する調湿材『TEKIjuN』を島村楽器に納入

 シャープは、密閉された空間を目標湿度に調節・維持できる調湿材『TEKIjuN(適潤)』を、本年3月に島村楽器株式会社(本社:東京都江戸川区、代表取締役社長:廣瀬利明、以下、島村楽器)に納入しました。島村楽器の店頭展示用アップライトピアノの品質管理用として、4月中旬までに全数(約1,500台)に導入されます。

 多くの物品の品質維持には、適切な湿度域での管理が重要です。たとえば、アップライトピアノのように木材を多く使う楽器は、過度な乾燥や多湿による劣化を抑制するため、乾燥時には湿らせた吸水性高分子などの加湿剤、多湿時にはシリカゲルなどの乾燥剤を本体内部に設置することで湿度管理を行っており、季節ごとに加湿剤と乾燥剤を入れ替える必要がありました。

 当社が開発した調湿材『TEKIjuN』は、乾燥時には放湿、多湿時には吸湿することで、密閉された空間を目標湿度に調節・維持できるため、今回、当社と島村楽器は、ビーズ型『TEKIjuN』をアップライトピアノの内部に設置する実証実験を実施。ピアノ内部の湿度変動の抑制効果を確認※1できたことから(図2)、目標湿度50%RH※2のビーズ型『TEKIjuN』を導入するにいたりました。本導入により、季節ごとに調湿材を入れ替えることなく、湿度変動によるピアノの品質劣化、特に過度な乾燥による木材部品の変形やひび割れのリスクを低減し、品質管理に貢献します。

 『TEKIjuN』は、40~90%RHの範囲内で必要とされる目標湿度に材料を調整し提供することが可能です。湿度制御性を重視したビーズ型に加え、急激な湿度変動にもスピーディーに対応し結露抑制を重視したシート型も開発しており、幅広い用途でご利用いただけます。当社は今回の納入を皮切りに、物流や工業製品の湿度管理をはじめ、様々な分野において『TEKIjuN』の事業展開を進めてまいります。

※1 調湿効果は環境の温湿度やピアノ内部空間の密閉度により変化します。『TEKIjuN』が無い場合、ピアノ内部空間の湿度は、環境湿度と同等に推移します。

※2 RH:相対湿度(relative humidity)。空気中に存在可能な水分の最大質量(飽和水蒸気量)に対する、実際に存在する水分の割合(単位:%RH)。飽和水蒸気量は温度により変化するため、空気中に存在する水分の質量が同一でも、温度が異なれば相対湿度は変化します。

お客様からのお問い合わせ

TEKIjuN 担当窓口 info_tekijun@sharp.co.jp

(注)
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