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ニュースリリース

2022年6月7日

シャープ株式会社

咀嚼計「bitescan(バイトスキャン)」とガムを活用した
福岡市、ロッテ、シャープ、新潟大学、九州大学の連携事業

咀嚼力アップによる健康維持を目的とした共同プロジェクトに参画

 シャープは、「よく噛む」ことを楽しみながら習慣化することを目的とした福岡市の「bitescanとガムを活用した咀嚼力アッププロジェクト」に、株式会社ロッテ、国立大学法人新潟大学、国立大学法人九州大学とともに参画します。当社の咀嚼計「bitescan(バイトスキャン)」を活用し、咀嚼に関するさまざまなデータを計測・分析することで、咀嚼行動の「見える化」を図ります。

 一般的に、ゆっくり噛んで食べることは、肥満の予防など、身体の健康維持にとって重要と言われていますが、現在、咀嚼行動を把握する手段がないため、咀嚼の重要性を日常的に感じる機会がほとんどありません。一方、毎日どの程度噛んで食事をしているかを数値化することは、健康維持に向けた行動変容のためにとても大切です。

 本プロジェクトでは、「bitescan」をモニター10家族に1カ月程度貸し出し、夕食時の噛む回数やテンポ、食事時間といった咀嚼行動を記録してデータを収集・蓄積します。今回使用する「bitescan」は、1台のスマートフォンで同時に複数人の咀嚼を計測できるモデルで、家族で食事をする際に全員の噛む回数をリアルタイムに表示可能です。また、プロジェクト期間前後には口腔状態測定を実施して、総合的に咀嚼に関する行動・意識の変化を分析するほか、期間中は噛むことを意識するツールとしてキシリトール配合のガムを継続して噛んでいただきます。

 なお、本プロジェクトは、福岡市などが推進する「オーラルケア28(にいはち)プロジェクト※1」の一環として実施され、福岡市においてモニター家族を募集しています。

役割分担

 

役 割

福岡市

事業広報、対象者の募集、測定会場提供

株式会社ロッテ

総合的な実施・運営、ガム・記念品提供

シャープ株式会社

咀嚼計「bitescan」の提供および操作・調整に関すること

新潟大学

本事業の効果検証に関すること、事前・事後測定およびアンケート

九州大学

事前・事後測定の実施に必要な人員の調整

※1 福岡市では、28本(親知らずを除く)ある永久歯を生涯健康に保ち、健康寿命の延伸とWell-beingの向上につなげるため、治療よりも予防に重点をおき、世代ごとの特性に応じた歯科口腔保健のさまざまな取り組みを、オーラルケア28プロジェクトとして産学官オール福岡で推進しています。

●「bitescan」「バイトスキャン」は、シャープ株式会社の登録商標です。

「bitescan」とは?

当社が開発したウェアラブルタイプの咀嚼計で、耳にかけて「噛む」回数やテンポ、食事時間、姿勢などを測定し可視化することが可能です。耳裏の動きをセンサーで感知し、連動するスマートフォンのアプリでデータを計測することで、普段あまり意識しない食べ方に気づき、理想的な咀嚼習慣に導くことが期待できます。2018年から法人向けに販売しており、大学などの研究機関や食品メーカーなどで利用いただいています。

当社は、食事中の咀嚼回数が減少傾向にある現代社会において、「bitescan」本体で噛むことを計り、アプリを通して人々に気づきを提供することで、より良い咀嚼習慣に導く取り組みを進めています。本プロジェクトでは、夕食ごとの噛む回数の違いをスマートフォンで表示することで、家族で楽しく、たくさん噛むことにチャレンジしていただきます。

 

「bitescan」のこれまでの取り組み

<大学との共同研究>

2017年より、新潟大学歯学部と共同で「咀嚼行動の変容による効果」を研究しています。また、過食防止による生活習慣病の予防や、子どもが正しい咀嚼習慣を身につけるための食育指導の研究も実施しています。また、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)の研究事業※2では、大規模咀嚼データを取得し、日本人の咀嚼行動と心身との関係性を明らかにするとともに、健康を維持するための正しい食べ方に導くことを目標にしています。

 

「bitescan」を1カ月間使用することで、咀嚼回数が増えて噛むことへの意識が高まることを実証

※2 「“噛む”を測ることによるヘルスプロモーションの開発に関する研究」「ウェアラブルデバイスを用いて“噛む”を行動変容することによる食生活の適正化―肥満患者の日常的咀嚼行動のモニタリングと咀嚼行動変容アプリケーションを用いた介入研究―」

 

 

<小学校での食育活動>

新潟県十日町市立松代小学校では「『かむ』を測り、気づき、変えるための食育プログラム」と題し、2021年より小学生を対象にIoTデバイスを使った咀嚼行動変容の取り組みを実施しています。「bitescan」で咀嚼行動を計測し、一人ひとりが「噛む」ことに対する意識を高め行動するために、各自の計測記録や噛む回数の目標を記入したワークシートを確認することを通じて、自分の咀嚼行動や噛む姿勢を客観的に理解し改善に取り組んでいます。その結果、活動の前後において多くの児童で咀嚼回数の増加、食事中の姿勢が良くなるなどの改善効果が確認できました。

 

新潟県十日町市立松代小学校で行われている食育プログラム

 

<「bitescanとガムを活用した咀嚼力アッププロジェクト」実施概要>

 

■参加要件

 お子様のいらっしゃるご家族全員(※1名は小学生のお子様を含むこと)

 

■事前・事後測定 

(事前測定)7月23日(土)9時~17時、7月24日(日) 9時~12時のうちいずれか2時間程度

(事後測定)8月20日(土)9時~17時、8月21日(日) 9時~12時のうちいずれか2時間程度

(測定項目)アンケート、口腔内診査、身長、体重、ガム・おにぎり・クランキービスケットを用いた咀嚼回数、口腔機能(咬合力・滑舌・咀嚼能力)測定

(測定会場)福岡市健康づくりセンター(あいれふ)8階 (福岡市中央区舞鶴2丁目5-1)

 

■実施内容

 7月25日(月)~8月19日(金)の期間中週3回以上、参加者全員が「bitescan」を装着して夕食を摂り、咀嚼行動を記録していただきます。

 

※その他詳細は下記の応募フォームをご確認ください。

https://www.city.fukuoka.lg.jp/hofuku/oral_support/health/bitescan.html

 

(注)
ニュースリリースに記載されている内容は、報道発表日時点の情報です。ご覧になった時点で、内容が変更になっている可能性がありますので、あらかじめご了承下さい。

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