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ニュースリリース

2023年3月22日

清水建設株式会社

株式会社カナモト

シャープ株式会社

作業効率の向上による省人化・省力化で、建設現場の働き方改革を支援

3眼カメラ配筋検査システム「写らく」を製品化、
国内の建設現場へのレンタルを開始

3眼カメラ配筋検査システム「写らく」

●写真はオプション(LED照明)装着時

 清水建設株式会社(以下、清水建設)、株式会社カナモト(以下、カナモト)、およびシャープ株式会社(以下、シャープ)は、国土交通省が2023年度中の開始を予定する配筋検査システムの実用化に向け、3眼カメラ配筋検査システム「写らく(しゃらく)※1」を共同で製品化。本年4月下旬から、カナモトを通じてレンタルを開始します。

 配筋検査は、コンクリート構造物の建設プロセスの節目ごとに内部に鉄筋が正しく配置されていることを確認する重要な品質管理業務の一つですが、多くの人員と時間を必要とするため、同業務の効率化は建設業界の重要な課題となっています。また、建設業界では、これまで猶予されてきた時間外労働の罰則付き上限規制の適用が2024年4月1日に迫っており、建設現場の働き方改革を促進し、作業の効率化を加速させる必要があります。

 「写らく」は、1人の作業者が本体に搭載された3つのカメラで同時撮影した画像を、独自の画像解析アルゴリズムによって解析し、約5秒※2で検査結果を表示するだけでなく、同時に現場で検査帳票も作成できるシステムです。2019年3月から国内60カ所を超える建設現場での試験とフィードバックを通じた改良を重ね、高い耐環境性能とユーザビリティを実現し、配筋検査の所要時間を約75%短縮。現場の日照や天候条件、ネットワーク環境の有無などの制約を受けることなく、複数の作業員の手作業による従来の検査方法と比べても遜色のない高い精度で計測できることから、2022年の「第4回 日本オープンイノベーション大賞」で『国土交通大臣賞』を受賞するなど、「写らく」は各選考団体から高い評価をいただいています。

 3社は、「写らく」の国内建設現場へのレンタル開始を皮切りに、作業効率の向上による省人化・省力化を通じて、建設現場の働き方改革を支援してまいります。

 

製品名

愛称

形名

レンタル開始時期

3眼カメラ配筋検査システム

写らく

DN3Z6JE106

2023年4月下旬

主な特長

1.独自の画像解析アルゴリズムにより、短時間で高精度に配筋を検査

2.国内60カ所を超える現場実証を踏まえ、高い耐環境性能とユーザビリティを実現

3.2023年4月下旬から国内の建設現場向けにレンタルを開始

※1 「写らく」は清水建設より商標登録申請中です。

※2 検査対象範囲により、必要な時間は変動します。

主な特長

1.独自の画像解析アルゴリズムにより、短時間で高精度に配筋を検査

「写らく」は、本体に搭載された3つのカメラで、3つの異なる位置から同時に対象範囲の鉄筋の配列状態を撮影し、縦・横・奥行きの3次元情報を取得。その3次元画像データから、シャープの8K映像技術をもとに清水建設と共同で開発した画像解析アルゴリズムにより、鉄筋の径や本数、配筋間隔を高精度に計測し、検査結果を表示します。現場での検証とフィードバック、システムの最適化により、計測時間を試作機の約7秒から約5秒に短縮し、鉄筋検出率も99.99%を実現。従来の検査方法から、所要時間を約75%短縮します。また、複数の作業員が必要だった現場での検査作業を1人で完結できることから、検査業務の大幅な省人化を実現できます。さらに、二段筋などの複雑な配筋検査にも対応可能です。

 

配筋情報検出時の画面

 

2.国内60カ所を超える現場実証を踏まえ、高い耐環境性能とユーザビリティを実現

国内60カ所を超える建設現場での試験を通じ、必要な商品仕様を検討・策定した結果、幅広い現場で利用可能な耐環境性能を実現。現場の日照や天候条件、ネットワーク環境有無などからの制約を受けることなく、高精度な計測が可能です。また、検査対象となる鉄筋の径や本数、配筋間隔などの情報の事前登録や、作業現場でのネットワーク環境の準備も不要なため、必要なときにすぐに利用できます。

寒冷地での試験の様子

 

3.2023年4月下旬から国内の建設現場向けにレンタルを開始

国土交通省が2023年度内の開始を予定している配筋検査システムの実用化に先駆け、本年4月下旬からカナモトを通じて日本全国でレンタルを開始。レンタル期間は自由に設定でき、検査を行う日数に合わせてご利用可能です。

「写らく」利用イメージ

主な仕様

 

愛称

写らく

形名

DN3Z6JE106

主な機能

鉄筋間隔計測、鉄筋規格判定

鉄筋検出

検出率 99.99%※3

対象鉄筋

D10~D51

平均鉄筋間隔

±10mm※3

サイズ/質量

342.5(W)× 225.5(H)× 164.0(D)mm※4 / 約3.6kg※5

ディスプレイ

12インチ(1,920 × 1,200ドット)

動作温度

5℃~40℃

防水

IPX4

その他の機能

重ね継手計測、2点間距離計測、ロールマーク記録機能、

部材カウント機能

付属品

梱包キャリーケース、本体ケース一式、

肩掛けベルト、LED照明、LED照明用充電ケーブル、

キャリブレーションボード一式 など

※3 検査対象や撮影条件により変動します。

※4 ヒンジ突起部、LED照明取り付け突起、LED照明部は含みません。

※5 LED照明部は含みません。

「3眼カメラ配筋検査システム」受賞一覧

 

受賞日

受賞名

主催

2021年

6月11日

令和2年度 土木学会賞『技術開発賞』

(公社)土木学会

6月17日

令和3年度 日本建設機械施工大賞『最優秀賞』

(一社)日本建設機械施工協会

7月12日

2021年度 エンジニアリング協会『功労者賞』

(一財)エンジニアリング協会

9月28日

第23回 国土技術開発賞『入賞』

(一財)国土技術研究センター

(一財)沿岸技術研究センター

10月12日

令和3年度 田中賞選考委員会 かけはし賞

(公社)土木学会田中賞選考委員会

2022年

2月22日

第4回 日本オープンイノベーション大賞

『国土交通大臣賞』

内閣府

2月27日

令和3年度 みちのくi-Construction 奨励賞

国土交通省 東北地方整備局

11月22日

令和4年度 技術研究発表会『最優秀賞』

(一社)全国建設業協会

2023年

2月27日

建設技術展2022関東・注目技術賞『優秀賞』

日刊建設工業新聞社

各社の役割

 
 

主な役割(担当分野)

清水建設

独自アルゴリズム開発、現場実証、製品要求仕様策定

カナモト

マーケティング、現場ニーズの把握と製品へのフィードバック、

レンタル展開

シャープ

独自アルゴリズム開発、製品開発・生産

各社の本社所在地および代表者

 
 

本社所在地

代表者

清水建設

東京都中央区

代表取締役社長:井上和幸

カナモト

北海道札幌市

代表取締役社長:金本哲男

シャープ

大阪府堺市

代表取締役社長 兼 CEO:呉柏勲

本システムの動画や詳細情報を、以下のウェブサイトでご覧いただけます。
https://www.shimztechnonews.com/hotTopics/news/2021/2021-03.html

レンタルに関するお問い合わせ先(お客様)

・カナモト 広域特需営業部 高橋

 Tel:  090-6260-1096

 E-mail: ma_takahashi@kanamoto.co.jp

(注)
ニュースリリースに記載されている内容は、報道発表日時点の情報です。ご覧になった時点で、内容が変更になっている可能性がありますので、あらかじめご了承下さい。

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