ホーム > ニュースリリース > 2023年9月 > シャープの「生理用ナプキンIoTディスペンサー」と 「在庫管理システム」を用いた実証実験を浜松市とともに実施

ニュースリリース

ここをクリックすると印刷できます

2023年9月27日

シャープ株式会社

日本初※1、「生理用ナプキンIoTディスペンサー」を用いて防災備蓄品を有効活用

シャープの「生理用ナプキンIoTディスペンサー」と
「在庫管理システム」を用いた実証実験を浜松市とともに実施

左から、「生理用ナプキンIoTディスペンサー」(昼用1台)、浜松市立中央図書館での設置イメージ(昼用夜用1セット)

 シャープは、生理用ナプキンを1枚ずつ※2取り出せる「生理用ナプキンIoTディスペンサー」と、各施設に設置した機器の利用状況を一元管理できる「在庫管理システム」を独自に開発。これらを活用し、静岡県浜松市(市長:中野祐介、以下、浜松市)とともに「防災備蓄品を有効活用した生理用ナプキンIoTディスペンサー設置実証実験」を、本年10月1日より開始します。

 近年、女性特有の健康課題をテクノロジーによって解決する「フェムテック」への注目が集まっています。「生理」に関しては、経済面や環境面など、さまざまな事情により生理用品を十分に入手できない方への支援の必要性が社会課題として顕在化したほか、外出先で急に生理が始まった際の生理用品の確保といった女性特有の困りごとが存在しています。また、全国の地方公共団体において、生理用品を無料配布する取り組みが広がっていますが、行政窓口を中心とした配布は、必要な方に・必要なときに十分行き渡らせることが難しく、トイレ内での配布においては衛生面や大量持ち去りへの対策も課題となっていました。こうしたことを背景に、「フェムテック」による支援や課題解決への期待が、急速に高まっています。

 今回の実証実験では、当社が独自開発した「生理用ナプキンIoTディスペンサー」を、浜松市立高等学校など、4つの公共施設の女性用トイレ(一部多機能トイレ)の個室内に設置。浜松市が所有する、使用期限(推奨3年)までに活用されない可能性がある防災備蓄品の生理用ナプキンを無料で配布します。利用者は、必要なときにディスペンサーのセンサー部に手をかざすことで、生理用ナプキンを1枚ずつ取り出すことが可能です。設置場所ごとの利用状況や在庫状況は、「在庫管理システム」により、一元管理。本件で収集するデータの分析などを通じ、浜松市とともに生理用品の効果的な配布場所や方法の検証を行うとともに、各種相談窓口の認知拡大にも取り組み、生理用品を入手しやすい環境づくりをめざします。

 当社は、本件で得られる知見を活用し、「生理用ナプキンIoTディスペンサー」と「在庫管理システム」実用化の検討を進めるとともに、他の地方公共団体や企業などとも連携し、女性特有の健康課題の解決に向けた提案を強化してまいります。

実証実験の概要

 

名  称

設置場所/台数※3

期 間

防災備蓄品を有効活用した
生理用ナプキンIoTディスペンサー
設置実証実験

浜松市役所    /昼用夜用1セット(2台)・昼用6台
浜松市立中央図書館/昼用夜用7セット(14台)
浜松市立高等学校 /昼用夜用6セット(12台)
あいホール※4   /昼用夜用3セット(6台)

2023年10月1日(日)

2024年3月31日(日)

※1 防災備蓄品を有効活用した生理用ナプキンIoTディスペンサー設置の取り組みにおいて(2023年9月27日時点、浜松市調べ)。

※2 生理用ナプキンを1枚取り出した後、次の取り出しを2分間制限する開口部設計。

※3 昼用ナプキンと夜用ナプキンは、吸収力が違いサイズが異なるため、それぞれ別の機器に補充して使用。機器の仕様は共通です。

※4 浜松市男女共同参画・文化芸術活動推進センター

実証実験の背景

当社は、2021年に「女性の健康支援」を目的に生理日の記録と生理用品の在庫管理ができる「月経管理アプリ」と「IoT収納ケース」を開発。同年に経済産業省の「フェムテック等サポートサービス実証事業」に採択されるなど、実用化に向けた検証を進めてまいりました。こうした当社の取り組みに注目した浜松市よりお声がけいただき、本実証実験を開始する運びとなりました。

実証実験概要

・実施期間:2023年10月1日(日)~2024年3月31日(日)

・使用設備:「生理用ナプキンIoTディスペンサー」(実証実験用の試作機)、
在庫管理システム

・設置場所/台数:4施設/計40台
浜松市役所     /昼用夜用1セット(2台)・昼用6台
浜松市立中央図書館 /昼用夜用7セット(14台)
浜松市立高等学校  /昼用夜用6セット(12台)
あいホール     /昼用夜用3セット(6台)

・各者の役割:(シャープ)・「生理用ナプキンIoTディスペンサー」の開発、製作
・「在庫管理システム」の設計、データ分析

(浜松市) ・防災備蓄品生理用ナプキンの提供、補充
・市民アンケートの実施
・各種相談窓口の周知

 

「生理用ナプキンIoTディスペンサー」の概要

当社は、本実証実験向けに、扉センサーに手をかざして生理用ナプキンを簡単に取り出せる「生理用ナプキンIoTディスペンサー」を独自に開発しました。会員登録などの手続きなく、必要なときにすぐ利用できます。また、生理用ナプキンを1枚ずつ取り出せる構造にすることで、衛生面への配慮に加え、大量持ち去りも防止します。昼用・夜用ナプキンをはじめ、経血量や使用状況に合わせて長さや厚さ・形の異なるさまざまな種類の生理用ナプキンに対応するので、種類や数量が変動しやすい防災備蓄品も有効活用できます。

 

「在庫管理システム」の概要

「生理用ナプキンIoTディスペンサー」と連携し、管理者に生理用ナプキンを補充するタイミングをお知らせします。「生理用ナプキンIoTディスペンサー」を設置している各施設での利用状況を一元管理できるので、効率的に補充作業を行うことができます。

本製品に関する情報は、以下のウェブサイトでもご覧いただけます。

https://jp.sharp/business/femtech/

お客様からのお問い合わせ

【 お問い合わせ先 】 femtech-b2b@sharp.co.jp

(注)
ニュースリリースに記載されている内容は、報道発表日時点の情報です。ご覧になった時点で、内容が変更になっている可能性がありますので、あらかじめご了承下さい。

このページの先頭へ