シャープは、西日本工業大学(※2)工学部 古門良亮 准教授と九州産業大学(※3)人間科学部 萩原悟一 教授、株式会社戦国(※4)と共同研究を実施。プロeスポーツチーム「QT DIG∞(キューティー ディグ)」の協力により、当社のプラズマクラスター技術によってシューティングゲーム『VALORANT(ヴァロラント)』プレイ時の選手のパフォーマンスが向上することを確認しました。
当社はこれまで、プラズマクラスター技術が空間の浄化のみならず、空間にいるヒトに対し、認知能力や作業のパフォーマンス向上など、ポジティブな効果が得られることを、さまざまな実証を通じて確認(※5)しています。
今回の実証では、「QT DIG∞」に属するプロのeスポーツ選手を対象に、プラズマクラスター技術によるゲームプレイ時のパフォーマンスへの影響について検証をおこないました。選手に、プラズマクラスターの「照射あり」と「照射なし(送風のみ)」の状況において、『VALORANT』の対戦を実施(その際、選手にはプラズマクラスター照射の有無は伝えていません)。その結果、「照射あり」の場合は、「照射なし」の場合と比べ、相手に与えるダメージ量の指標であるADR(※6)がチーム平均で18上昇すること、また相手を倒した数と自分が倒された数の比率であるK/D(※7)がチーム平均で0.17上昇することを確認しました。試合の勝敗を分ける要素のうち、特に重要なADRにおいて大きな数値の上昇が確認できたことは、有意義な結果だと考えられます。
近年、eスポーツは若年層を中心に世界各国で高い人気を誇っており、最近では教育分野のほか、認知機能の維持・向上の面から健康分野においても注目が高まっています。今回の成果は、こうした分野でもプラズマクラスター技術が貢献できる可能性を示すものです。当社は、今後もプラズマクラスター技術の検証を進め、新たな分野への応用の可能性を追求してまいります。
<古門 良亮(ふるかど りょうすけ)准教授(西日本工業大学 工学部)のコメント>
熟練したeスポーツ選手は、オフィスワーカーの3~4倍程度のキーボードやマウス操作をおこなっており、その回数は1分間に500~600回とも言われます。さらにその操作量と複雑さから、eスポーツのプレイには高度な集中力と判断力が求められることがわかります。今回、プラズマクラスターイオンの導入後に、高水準のスキルを安定して発揮できるプロ選手において、一部のパフォーマンス指標に向上が見られた点は極めて注目に値します。今後、プラズマクラスター技術がeスポーツだけでなく、集中力や判断力を要する他の競技や教育現場、日常業務などでも応用されることを期待します。
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<ikedamaru(いけだまる)コーチ(「QT DIG∞」 VALORANT部門)のコメント>
eスポーツは通常のスポーツに比べても練習や試合の時間が長いため、持続的な集中力はもちろん、長いプレイ時間の中で瞬時にパフォーマンスを発揮する必要があります。プラズマクラスターイオンを導入するだけで、選手の認知力や判断力が直に反映されるADRやK/Dが上昇したことは驚くべき結果ですし、このスタッツの上昇力は、試合を決める1ラウンドの取得を左右するほどの効果があることを表していると思います。今回の検証や今後の取り組みを通して、eスポーツへ広く応用できるよう技術開発が進むことを期待します。
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(上記2つのコメントは、当社から依頼し、いただいたコメントを編集して掲載しています。)
※1 5 vs 5で対戦する競技性の高いタクティカルシューター。2006年に米国で設立されたライアットゲームズが開発、運営。
※2 所在地:福岡県京都郡苅田町、学長:鶴田 隆治
※3 所在地:福岡県福岡市、学長:北島 己佐吉
※4 所在地:福岡県福岡市、代表取締役:西田 圭 プロeスポーツチーム「QT DIG∞」を運営。
※5 詳細は当社ウェブサイト(https://jp.sharp/plasmacluster-tech/closeup/closeup01/ )をご参照ください。
※6 1ラウンド(1試合:24ラウンド)当たりに相手に与えたダメージ量の平均。
※7 相手を倒した数を自分が倒された数で割った比率。1以上あると、自分が倒されるより多くの相手を倒していることを表す。
● プラズマクラスター、Plasmaclusterはシャープ株式会社の登録商標です。
■ プラズマクラスターイオンによるeスポーツパフォーマンスへの影響に関する検証試験の概要
●試験実施者:古門良亮 准教授(西日本工業大学工学部)
●試験場所:「QT DIG∞」のゲーミングオフィス
●被験者:「QT DIG∞」VALORANT部門のプロeスポーツ選手 延べ10名
●試験装置:プラズマクラスター技術搭載試験装置
●試験条件:
a.プラズマクラスターイオンなし(送風のみ)
b.プラズマクラスターイオンあり
●プラズマクラスターイオン濃度:被験者位置 約100,000個/cm3
●使用ゲーム:シューティングゲーム『VALORANT』
●試験方法:
・試験機を設置し、プラズマクラスターイオンの有無を被験者に伝えずに試合を実施(図1)。
・5 vs 5のチーム戦を1条件あたり3試合、異なるマップでおこなった。
・試験は2回に分けておこない、1回目は1条件目に送風のみ、2条件目にプラズマクラスターイオンありで実施した。2回目は、1条件目と2条件目を入れ替えて実施した(図2)。
・同じ回の試験では、各条件間でマップや使用するエージェント(プレイヤーが操作するキャラクター)を揃えて比較した。


●評価方法:
1. 客観指標(対戦スタッツ):倒した相手の数、自分が倒された数、与ダメージ量などを条件間比較。
①ADR = 1ラウンド当たりに与えた平均ダメージ量(1試合:24ラウンド)
②K/D = 倒した相手の数 / 自分が倒された数
(1以上あると、自分が倒されるより多くの相手を倒していることを表す。)
③KDA =(倒した相手の数 + 味方が相手を倒すアシストをした数)/ 自分が倒された数
2. 主観指標(アンケート):被験者が試験中にどのように感じたかアンケートで調査。
・eスポーツに必要な以下の能力の実感について0~100で回答(0が最悪、100が最高)。
・集中力 / 冷静さ / 直感力 / 視野 / 瞬発力 / 連携の良さ / 操作性
●結果:
1. 客観指標(対戦スタッツ)による評価結果
送風のみと比較し、プラズマクラスターイオンありの条件でADR、K/D、KDAの上昇を確認した。


2. 主観指標(アンケート)による評価結果
送風のみと比較し、プラズマクラスターイオンありの条件で、被験者が試合中にeスポーツに必要な能力の向上を実感していることを確認した。


図6. アンケート結果の比較(n=10)
以上の結果より、プラズマクラスター技術によってeスポーツのパフォーマンスが向上することを確認した。
■ アカデミックマーケティングによる国内・海外での実証機関一覧
対象
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実 証 機 関
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臨床試験による
効果実証
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西日本工業大学 工学部 総合システム工学科
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九州産業大学 人間科学部 スポーツ健康科学科
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芝浦工業大学 システム理工学部 機械制御システム学科
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鹿屋体育大学 スポーツ・人文応用社会科学系
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(株)リトルソフトウェア
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(株)電通サイエンスジャム
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東京大学大学院 医学系研究科 / (公財)パブリックヘルスリサーチセンター
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中央大学理工学部 / 東京大学 医学部附属病院 臨床研究支援センター
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ジョージア 国立結核病院
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(公財)動物臨床医学研究所
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(株)総合医科学研究所
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東京工科大学 応用生物学部
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HARG治療センター / (株)ナショナルトラスト
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作業能力向上効果 メカニズム
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九州産業大学 人間科学部 スポーツ健康科学科
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ウイルス・カビ・細菌の 作用抑制効果メカニズム
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ドイツ アーヘン応用科学大学 アートマン教授
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アレルゲンの作用抑制 効果メカニズム
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広島大学大学院 先端物質科学研究科
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肌保湿(水分子コートの 形成)効果メカニズム
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東北大学 電気通信研究所
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植物生育促進メカニズム
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静岡大学 農学部
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植物
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静岡大学 農学部
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アレルゲン
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広島大学大学院 先端物質科学研究科
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大阪市立大学大学院 医学研究科 分子病態学教室
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安全性
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(株)LSIメディエンス
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細胞への影響評価
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米国 コロンビア大学 医学部
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ニオイ・ペット臭
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(一財)ボーケン品質評価機構
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(公財)動物臨床医学研究所
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美肌
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東京工科大学 応用生物学部
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美髪
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(株)サティス製薬
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(有)シー・ティー・シージャパン
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有害化学物質
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(株)住化分析センター
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インド インド工科大学 デリー校
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カビ
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(一財)石川県予防医学協会
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ドイツ リューベック大学
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ドイツ アーヘン応用科学大学 アートマン教授
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(一財)日本食品分析センター
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(株)食環境衛生研究所
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中国 上海市予防医学研究院
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(株)ビオスタ
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千葉大学 真菌医学研究センター
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細菌
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(一財)石川県予防医学協会
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中国 上海市予防医学研究院
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(財)北里環境科学センター
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(学)北里研究所 北里大学メディカルセンター
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米国 ハーバード大学公衆衛生大学院 名誉教授メルビン・ファースト博士
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(公財)動物臨床医学研究所
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ドイツ リューベック大学
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ドイツ アーヘン応用科学大学 アートマン教授
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(一財)日本食品分析センター
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(株)食環境衛生研究所
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タイ 胸部疾病研究所
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(株)ビオスタ
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ウイルス
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(財)北里環境科学センター
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韓国 ソウル大学
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中国 上海市予防医学研究院
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(学)北里研究所 北里大学メディカルセンター
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イギリス レトロスクリーン・バイロロジー社
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(株)食環境衛生研究所
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インドネシア インドネシア大学
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ベトナム ベトナム国家大学ハノイ校工科大学
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ベトナム ホーチミン市パスツール研究所
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長崎大学感染症共同研究拠点・熱帯医学研究所
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島根大学 医学部 微生物学講座
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米国 コロンビア大学 医学部
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