Technical Journal

巻頭言
徳島大学大学院 ソシオテクノサイエンス研究部 ライフシステム部門 工学部 生物工学科 教授 高麗 寛紀

 イギリスおよび西ヨーロッパにおいて18世紀後半から始まった道具時代から工場制機械工業への大変革である産業革命は,多量生産を可能ならしめ,経済発展と同時に生活の質的向上に多大の貢献をした。工場での多量生産にはジェームスワット(James Watt)が開発した蒸気機関を動力源としていたため多量の熱エネルギーが必要となった。これらのほとんどが木材や石炭に依存していたため当時では公害とは言わなかったと思われるが亜硫酸ガス,フライアッシュおよびスモッグなどの現在と同じ大気汚染に悩まされていたと思われる。さらに時代と共にエネルギー源が石油や天然ガスなどの化石燃料や原子力への変遷があった。

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