一挙三得!省エネ、快適、清潔エアコン プラズマクラスターエアコン

シャープの環境に配慮したモノづくりへのこだわりや開発の苦労話を開発担当者に聞く、シリーズ「ココにもエコ」。
今回はプラズマクラスターエアコン<F-Xシリーズ>の開発を担当した4人にお話を伺います。
(聞き手:「ココにもエコ」編集担当)

こだわりの「気流」を生み出すものは・・・

冬になると我が家のエアコンが大活躍なんです。でも電気代が気になっていつも控えめな温度設定にしています(^^;)

南條(商品企画担当):そうなんですね。でもご安心ください。この<F-Xシリーズ>は、省エネを徹底的に追求しています。さらに、快適さやお掃除のしやすさもポイントで、これらのこだわりをぜひ皆さんにお伝えしたいと思います。

ところでこのエアコン。我が家のものと見た目が違うような・・・。
そういえば風はどこから出てくるんですか?!(゚ロ゚*)

南條:いいところに目を付けましたね!実は、一番下にある大きなパネルが開いてそこから空気が出てくるんです。このパネルは上下両開き「ロングパネル」と呼んでいて、快適さと省エネをもたらす大切なパーツなんですよ。

シャープ独自の上下両開き「ロングパネル」
※国内家庭用エアコンにおいて
(2015年11月現在)

パネルが浮いているように見える面白いデザインですね。

南條:ただのパネルと侮ることなかれ!この大きなパネルのおかげで、風を送り出す際に助走距離をとることができるので、お部屋の遠くまでしっかりと風を運ぶことができます。そしてこれがシャープのこだわる「気流」を生みだしてくれるんです。

「気流」って、どういうことですか? ( ..)φメモメモ

南條:簡単に言うと風を体に直接あてないという発想の空気の流れです。例えば、暖房であれば、床面に温風を送り込むことで足元がぬくもり体感温度が高まります。顔がのぼせるのに足元が冷えるといったことも防げるんですよ。当社の気流が生み出す快適さなどの効果は「エビデンス評価マーク※1」を取得し、社外からも認めていただいています。

ロングパネルと気流へのこだわりを熱く語る南條さん

暖房と冷房時のロングパネルの動きと気流

※1 学識経験者等で構成された評価委員会により、構築された効能・機能のエビデンスについて手法等を検証し、エビデンスが認められた効能・機能に対し、健康科学ビジネス推進機構により与えられるマーク。健康科学ビジネス推進機構とは…"健康科学領域"におけるイノベーションを創成する産学官医の協働プラットフォームとして設立された団体です。

なるほど。快適さへのこだわりは分かりました省エネは大丈夫ですか?

岸本(技術担当):ロングパネルは狙った場所にしっかり風を届けることができますし、風が漏れない構造にしているので、エアコン付近を無駄に暖めたり冷やしたりすることなく、結果として省エネに貢献しています。

よりたくさんの空気を、よりよく働かせるために

岸本:もちろん省エネへの取り組みはまだあります。エアコンでは、@たくさんの空気を吸う、Aその空気を効率よく温める/冷やす、B効率よく送り出す、ことが省エネのポイントです。この機種はその全てにこだわって設計しました。

開発では理論通りいかないことばかりと話す岸本さん

どうりで、上部にある空気の吸込口が大きく開いていますね!

岸本:その通りです。次に大切なのは空気を吸い込んだ後、つまり空気を暖めたり冷やしたりするところです。室内機の中には、熱交換器という部品があります。暖房時はこの熱交換器が暖められ、冷房時は逆に冷やされます。エアコンに取り込まれた空気は、この熱交換器を通ることで温風または冷風になります。<F-Xシリーズ>では、熱交換器の有効面積を当社従来比で約13%※2大きくすることで、一度にたくさんの空気を温めたり冷やしたりできるようになりました。

当社従来比 約125%※3の大風量を実現

  • ※2 2015年度E-SXとの比較。(E-SX:1940cm²、F-X:2190cm²)
  • ※3 モーターが同一回転数時の風量を2015年度E40SX2と比較。(E40SX2:6.58m³/分、F40X2:8.20m³/分)
  • ※4 2015年度E-SXとの比較。(E-SX:1413cm²、F-X:1914cm²)
  • ※5 2015年度E-SXとの比較。(E-SX:149mm、F-X:182mm)

な〜んだ、単純に熱交換する部分を大きくしたんですね( ̄− ̄)

岸本:理屈は簡単ですが、製品化にあたっては苦労したんですよ(>_<)熱交換器のために、室内機全体を際限なく大きくすることはできないので、他の部品や構造を変えることで調整しました。限られたスペースにたくさんの部品を組み込み、その上障害物がない送風路を確保するのは想像以上に難しいんですよ。

さまざまな部品が収容されている室内機の内部

それは失礼しましたm(_ _)m目には見えない空気を扱うのは難しそうですね。

川村(技術担当):エアコンの開発で大変なのは「最適化」することなんです。機能や部品形状など、各部の条件変更がエアコン全体の性能向上にうまくつながるよう、実験を繰り返して調整しました。最適な送風路を探すために、ミリ以下の細かさで部品の大きさや位置を調整し直すこともしばしばでした。

南條:特に今回は、省エネに加え清潔さを追求した機能や構造を組み込んでいるので、これまで以上に技術のメンバーに苦労をかけました。ところで!エアコンの清潔さは省エネにもつながってることをご存知ですか?

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