シャープのこだわり、高効率ブラックソーラー
長谷川:今回採用した太陽電池は、発電性能を最大限引き出した当社独自のブラックソーラーです。これにより、蓄電池にたっぷり電気がたまりますので、1人15分使用した場合、1日に60台以上のスマホを充電できます。同時に、夜間はLED照明により明かりを提供します。
模型で詳しく説明してくれる長谷川さん。
液晶テレビの回路設計に携わった経験もあり、電気関係はお手の物
ところで、曇りの日など電気の供給量が不足することはないんですか?
長谷川:ゼロとは言えませんが、ほぼないと思います。電力ロスを最小限に抑えられるよう内部の制御回路を設計しました。また、充電のしすぎや、充電した電気の使いすぎで蓄電池を傷めないようにも配慮しています。
スマホを4台同時に充電できるのも良いですね!充電コネクタが付いているので、スマホだけあれば充電できるんですね(*ノ∀`*)
櫻井:Android™スマートフォン、iPhone、フィーチャフォンなど幅広い機種に対応しています。また、これらの充電ケーブル類が収納されている四角い充電ボックスにも工夫を凝らしました。
当たり前の“安心・安全”をつくる
工夫ですか??ただの箱に見えますが。( ꒪⌓꒪)
櫻井:まぁ、見た目はそうなんですが(笑)外に設置するということは、雨水の侵入などさまざまな状況を想定する必要があります。また、不特定多数の人が充電ボックス部分に手を触れるので、ユーザーが怪我をしないよう安全性への配慮が必要です。
具体的にはどんな工夫があるんでしょうか?
櫻井:まずは安全面。指が挟まらないようにふたの閉まり方を緩やかにしました。しかしゆっくり過ぎても使いにくいので、テストを繰り返して適度なスピードのものを採用しています。次は、防水と排水面。雨の際にもボックス内に水が入り込まず、万が一水が入り込んでも排水されるよう工夫しています。そして、メンテナンス性も追求しました。
林:デザインにもこだわりましたね。初めて見た人が使ってみようと思えるデザインにするため、試作を繰り返しました。また、段ボールで模型を作り、代表的なスマートフォンが無理なく納まるかも検討しました。
ふたの閉まり方について、最終選考中。左側を採用!
防水・排水テストを実施。激しい雨の日でも安心◎
10モデル以上のボックスを試作。最終的には右下のデザインに
見えないところに配慮があるんですね〜。安心して使えるのが当然、のような気がしていました(๑•̀ㅁ•́๑)✧
櫻井: ありがとうございます。当たり前の安心・安全を提供するのが私たちの仕事だと思っています。
串松:また、全く新しいカテゴリーの商品ということで、何を基準にして品質・安全面の評価を行っていくか。これがとても難しかったですね。社内で蓄積された幅広い商品設計や品質評価のノウハウを参考にしながら、何とか開発を進めることができました。
串松さんは、品質評価から梱包設計まで幅広く担当
防災、そしてソーラーが持つ無限の可能性
前回、住宅用蓄電池のインタビューをさせていただいた際にも「非常時の電源になる」という話がありました。“ソーラー+蓄電池”は防災ツールとしての注目度が高いですね。
林:ソーラー充電スタンドについて、多くのお問い合わせをいただいておりますが、自治体からの場合、防災拠点や避難所に設置したいという声が多いです。
上久保:停電時の非常用電源としてだけではなく、LED照明によって明かりが確保できるため、昼も夜も人々に安心感を与えることができます。
確かに、万一の時に「あそこに行けば明かりがあって、スマートフォンの充電ができる」と思うと安心ですね(o゜ー゜o)
櫻井:先日、千葉県にあるガソリンスタンド、カフェ、ミニ観光案内所などの複合施設“テックピットガーデン”にソーラー充電スタンド第一号を設置していただきました。来店されるお客様から好評のようで、お店のお客様満足度向上につながればこんなに嬉しいことはありません。
上久保:テックピットガーデンは災害などの停電時でも給油できるよう、太陽光発電、蓄電装置、動力発電機を備えています。このような最先端の災害対応型複合施設にシャープのソーラー充電スタンドを設置いただいたことはとても光栄です。
先日、ニュースでも取り上げられていましたが、次はイス型のソーラー充電スタンドを開発中だとか?
林:これも(公財)東京都環境公社が推進する事業の一環です。背もたれの裏側に、人工衛星などに採用されている高効率な化合物太陽電池を搭載した、イス型のソーラー充電スタンドを開発しました。
上久保:東京都内のコーヒーショップ3店舗にモデル設置していますので、是非利用していただきたいですね。