各所に工夫を凝らし、トップクラスの省エネ※1を実現!
2015年6月のモデルに比べると年間消費電力量は約30%も削減されているそうですね。
藤岡:はい。まず、冷蔵庫下部にある機械室内の放熱改善をするため、レイアウトを見直しました。従来機種よりコンプレッサ※2を小型化しスペースを作り、放熱機構を大型化することができました。これにより放熱効率がアップし、年間消費電力量を約2%減らすことができました。
また、冷蔵庫へ送り出す冷気を生成する蒸発器※3のフィン形状や配管配列も見直し、熱交換面積が12%アップしたことで霜取りの間隔が大幅に広がり、省エネにつながりました。さらに、冷気を逃さないようにドアの形状を工夫するなど、細かな積み重ねでトップクラスの省エネを実現しています。
従来機種 蒸発器のフィン形状
蒸発器のフィンの形状変更後、熱交換面積12%向上
省エネもこれまで随分やり尽くしてきたと思うのですが……。
長濃:毎年無茶振りされていますが。何か節電のアイデアが出てきますよね。
藤岡:商品企画からの追求が厳しい……。
加治木:いつもお世話になっています!
藤岡:良い部品を使えば省エネになるのは当たり前ですが、コストがかかるのは困ります。そこで、今使っている部品を使いながら、就寝時など冷蔵庫をあまり使わない時間に冷やし過ぎないようソフトウェアで制御することで省エネ効果に繋がります。
加治木:AIoTを搭載したことで冷蔵庫のドアの開閉回数や使い方などの情報が集められるようになったので、今後の開発のヒントにできればと思います。
動画で見る「節電編」
再生動画はSJ-GX50Dを使用していますが、機能についてはSJ-GX50Eも同様です。
(SJ-GX50E 年間消費電力量は、235kWh/年です。)
電動アシストドアで開閉ラクラク。「どっちもドア」も電動に!
タッチするだけでドアが自動で開く「電動アシストドア」も採用されています。2017年に発売されたSJ-GX55D/50Dと同時に発売されたSJ-WX55D/50Dは、左右どちらからも開く「どっちもドア」のモデルですが、これはなかなか大変だったのでは……。
長濃:はい、大変でした(笑)。これまで大型モデルにはどっちもドアを採用していませんでした。それは、ドアが大きくなって重たくなってしまうので開閉に力が必要だからです。でも電動にすればスムーズに開閉できる。設置場所を選ばないどっちもドアの使い勝手を大型でも実感していただこうと開発を進めました。
「どっちもドア」はドアが落ちてこないのかいつも不思議です (・・?
長濃:ご安心ください。構造的に一方からしかドアが開かないようになっています。ドアを閉じた状態だと、ドアの両側にある回転軸が中途半端にどちらにもはまっていないので動きません。左右どちらかを引っ張ることで軸が移動して回転軸がはまってドアが開閉するため、落ちることはないんです。
加治木:また、地震で冷蔵庫のドアが開いて中の物が落ちた、というケースをよく聞きますが当社のどっちもドアは開きにくい構造なので、その心配はありません。フレンチドアにも独自のドアロック機能「対震ロック」を採用し、地震などの揺れを感知すると自動的に冷蔵室ドアをロックします。
動画で見る「電動どっちもドア編」
デザインにもこだわった冷蔵庫
今回の機種は、グラデーションレッドとエレガントシルバーの2色から選べるんですね。
虎谷(デザイン担当):グラデーションレッドは近年人気のカラーです。エレガントシルバーは今年チャレンジした色ですね。最近のキッチンまわりでステンレスを使ったものが増えてきているので、ステンレス色を取り入れたシルバーを提案しました。
デザイン担当の虎谷さん
長濃:よく見ると模様が入っていますね。
虎谷:ここ数年、各社ガラス面材を採用するようになってデザインが同一化しているので、グラデーションを使って独自性を図ってきましたが、今回はそのグラデーションをさらに進化させようとパターンを組み合わせています。
冷蔵庫の内部のデザインでこだわっている点はありますか?
虎谷:当社独自のテクノロジーであるプラズマクラスターを表現するために、照明部分にブルーのライトを用いたほか、チルドルーム横の製氷用水タンクに一体感をもたせるカバーをつけたことでチルドルームをすっきりとさせました。プラズマクラスターから感じる清潔感の印象を強調するようなデザインを心がけました。
庫内にもエコな取り組みをされているそうですね(^_^)
加治木:はい。当社では資源循環に積極的に取り組んでおり、冷蔵庫背面の上部にある運搬取っ手や各室の仕切りなどに「クローズドマテリアルリサイクル」技術によって生成された再生プラスチックなどを使用し、全プラスチックの約17%を占めています。(詳しくはこちら)
AIoTを活用し、より便利な冷蔵庫に
今後はどんな冷蔵庫をつくっていきたいと思いますか?
加治木:AIoTの機能を拡大して、忙しいお母さんをサポートできるような製品、冷蔵庫ならではの機能を持つ製品をつくっていきたいです。
長濃:スマホがインストールするアプリによってさまざまな使い方ができるように、冷蔵庫も使う人にあわせて進化する必要があると思います。冷蔵室や冷凍室を使う人によって切り替えられるなど、10年使う家電なので人の使い方に合わせて変化する冷蔵庫ができればと思います。
藤岡:さらなる省エネを追求しながら、当社独自のAIoTを使った便利な機能をどんどん考えていきたいと思います。
山出:AIoTを進化させ、より人に寄り添える機能を持つ冷蔵庫をつくりたいということと、庫内管理のシステムを確立したいですね。冷蔵庫がネットワークにつながるようになった今、取り組まなければならない機能だと思っています。庫内管理ができれば食品ロスを減らすことにもつながります。
虎谷:当社の独自特長であるプラズマクラスターとAIoTをデザインとして表現すること、さらに世界で一番清潔で知的に見える冷蔵庫をつくっていきたいと思います。
ありがとうございました。
使い勝手の良さや鮮度保持、省エネの追求など、冷蔵庫自体の機能性を追求することはもちろん、AIoTクラウドサービスとの連携で、忙しい毎日をサポートしたいという思いが伝わる取材でした。冷蔵庫が進化することでわたしたちの暮らしもどんどん便利になっていくんでしょうね。
商品についての詳細は、以下の商品サイトをご覧ください。
⇒ プラズマクラスター冷蔵庫<SJ-GX55E/50E>
掲載内容は平成30年8月7日時点の情報によるものです。