写真:集合写真

業務用携帯端末(ハンディターミナル)
RZ-H260シリーズ

ビジネスソリューション事業本部 システムソリューション事業部
  • 商品企画部:杉本 達也
  • 第1技術部:笹岡 邦徳
  • 第1技術部:村瀬 裕子
  • 第2技術部:川村 伸幸
ビジネスソリューション事業本部 デザインスタジオ
  • 太田 賢二
シャーブマーケティングジャパン株式会社
  • システム営業統轄部 流通システム営業部 第2営業担当:仙葉 守男
  • システムソリューション営業統轄部 システム機器営業推進部:斎藤 和彦

掲載内容は2019年2月4日時点の情報によるものです。

シャープは、モノづくりを通じて「持続可能な開発目標(SDGs)※1」の達成に貢献しています。なかでも、特に環境に配慮した製品「スーパーグリーンプロダクト」にフォーカスし、モノづくりへのこだわりや開発の苦労話を開発担当者に聞く、シリーズ「ココにもエコ」。 今回は業務用携帯端末(ハンディターミナル)RZ-H260シリーズの商品企画や開発、デザイン、営業を担当した7人にお話を伺いました。

(聞き手:「ココにもエコ」編集担当)

図:持続可能な開発目標(SDGs)

持続可能な開発目標(SDGs)

  • ※1 2015年から2030年までの長期的な開発の指針として決められた国際社会共通の目標で「17のゴール」と「169のターゲット」で構成。

45年続く業務用携帯端末事業

シャープが「業務用携帯端末」と呼ぶ「ハンディターミナル」は、スーパーで店員さんが値引きシールの発行や発注作業などで手にしている機械ですよね?運送会社さんも配達時の伝票処理に使っていますよね(*´▽`*)

杉本(商品企画担当): 1974年に大手スーパー様と共同で、当社の電子メモ〈BL-3110〉を用いた商品発注と販売管理のシステムを開発したのがシャープのハンディターミナルの歴史の始まりです。当社のハンディターミナルメーカーとしての経験は長く、もう45年も続いている事業です。

写真:商品企画担当の杉本さん

商品企画担当の杉本さん

今では、スーパーやホームセンターなどの流通業以外でも広く使われているそうですね。

杉本:昔は各メーカーで独自OSや言語を使用していましたが、2000年頃、マイクロソフト社のOS「Windows CE」が登場しました。業務用のハンディターミナルでも、このOSを搭載したことでアプリケーションの幅が広がり、従来よりさらに幅広い業種や業務でハンディターミナルが活躍するようになりました。これまでに当社のハンディターミナルを導入いただいた企業は累計1,000社以上になります。

ハンディターミナルの導入事例はこちら

さらなる完成度を追求した新シリーズ

今回紹介するRZ-H260シリーズは、2015年に発売されたRZ-H250シリーズをベースに、より使いやすさを追求した端末だそうですね。

杉本: 前モデルのRZ-H250シリーズは完成度が高く、幅広いお客さまにご利用いただいています。RZ-H260シリーズでは、液晶の大画面化でさらに見やすく、女性にもさらに握りやすいデザインにすることを追求しました。画面の大型化と握りやすさの向上は相反する点があり、また消費電力も大きくなりますので使用時間が短くなってしまう課題がありました。こうした課題に商品企画、技術、デザイン、営業が一丸となって取り組みました。

店舗や倉庫などでの作業を考えると、画面の見やすさは重要ですね(^o^)

仙葉(営業担当):スーパーで働くパートの方々も高齢化しており、店舗で「文字が見えにくい」との声をいただくことも多くあり、営業サイドからは見やすくなるよう工夫してほしいと要望しました。その結果、2倍※2の高輝度で明るいグレア液晶※3を搭載し、4型WVGA表示で画面サイズも解像度もアップしました。

写真:営業担当の仙葉さん

営業担当の仙葉さん

写真:RZ-H260シリーズ グレア液晶表示イメージ/RZ-H250シリーズ ノングレア液晶表示イメージ

  • ※2 RZ-H250シリーズ比
  • ※3 光沢液晶

テンキーも前モデルのRZ-H250シリーズから復活しましたが、これもお客さまの声がきっかけだったと聞きました(^◇^)

仙葉:RZ-F300シリーズ(2012年発売)は、スマートフォンが幅広い世代に普及し始めた頃だったので、テンキーをやめてソフトウェアキーボードにしました。しかし、テンキーを復活させてほしいという声が大きく、前モデルからテンキーを復活させました。数量の入力が多いので、テンキーのほうが速くて入力ミスも少ないと好評です。

写真:テンキー操作で素早く確実に

テンキー操作で素早く確実に。

画面は大型化しても握りやすくスリム化

RZ-H260シリーズとRZ-H250シリーズを持ち比べると、かなり握りやすくなりましたね(*´▽`*)

太田(デザイン担当): 今回、前モデルのRZ-H250シリーズより本体幅を細くして、さらに持ちやすくしています。本体幅は画面のサイズに影響されるため、4型、4.3型、5型ならどのくらいのボリューム感になるか、スケッチや試作モデルで検証し、ベストな液晶のサイズを提案しました。

写真:デザイン担当の太田さん。手にしているのはスケッチによるサイズ比較

デザイン担当の太田さん。手にしているのはスケッチによるサイズ比較

5型は確かに大きすぎますね…(-_-;)少し使いにくそうですね…。4型と4.3型だとあまり差はなさそうですが……(・_・?)

杉本:いえいえ、液晶のサイズが少しでも変わると、テンキーの押しやすさや、握りやすさに影響が出ます。ですので、画面を大型化しつつテンキーの操作性や持ちやすさが優れているベストバランスを目指し、4型の液晶を採用しました。また、ボディの幅をRZ-H250シリーズの79mmから75mmに細くして、握りやすさに影響するグリップ部をスリム化し、片手でのテンキー操作などもより押しやすくしました。

吉岡:40dBというのは、一般的に人が「うるさい」「我慢できない」という境界線レベルの音といわれています。40dB以下なら安眠できますが、超えると睡眠障害が起きてしまうそうです。

写真:79mm 3.7型 VGA表示(参考)RZ-H250/75mm 4型 WVGA表示 ベストバランスRZ-H260/画面の大きさと持ちやすさのベストバランスを実現

バランス調整の中でも、握りやすさが一番苦労されたとお聞きしました。

太田:そうですね。握りやすさを追求するため、お客さまや社員へ試作モデルに対するヒアリングを実施しました。手や指にストレスを感じる所があればコンマ数ミリ単位で何度も調整を繰り返し、安定した操作を行えるフォルムにたどりつきました。

写真:究極の持ちやすさを追求するために作成したモデル

究極の持ちやすさを追求するために作成したモデル

本体カラーも、上品でイイ感じですね (≧▽≦)

太田:店内売り場での違和感がないこと、女性ユーザーも多いことから、パールホワイトの本体カラーを採用しました。さらにUVコーティング※4仕上げが施されているため、汚れやキズが付きにくくなっています。

  • ※4 UVコーティング(紫外線硬化技術)とは、塗装などの硬化・乾燥を、熱の代わりに強力な紫外線を照射して、瞬時に塗膜を硬化させる技術で、塗膜強度が非常に高く劣化しにくいため、UVコーティング層が塗膜を保護することで、長く美しい状態を維持する特長があります。

図:UVコートにより上品で清潔感のあるパールホワイトを保つことができます

UVコートにより上品で清潔感のあるパールホワイトを保つことができます

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