COCORO AIR

Smart Appliances & Solutions事業本部 空調・PCI事業部
  • 国内空調商品企画部:水野 琢馬(右)
  • 国内空調技術部:吉田 圭佑(左)
株式会社AIoTクラウド プラットフォーム事業部
  • AIソリューション開発部:細井 康成(中央)

掲載内容は2020年11月17日時点の情報によるものです。

シャープは、事業を通じて「持続可能な開発目標(SDGs)※1」の達成に貢献しています。なかでも環境に配慮した製品や省エネに貢献する製品・サービスにフォーカスし、開発時のこだわりや苦労話を聞く、シリーズ「ココにもエコ」。今回は、AIoT※2を活用して空調機器を制御する「COCORO AIR」の企画・開発を担当された皆さんにお話を伺いました。

(聞き手:「ココにもエコ」編集担当)

図:持続可能な開発目標(SDGs)

持続可能な開発目標(SDGs)

  • ※1 2015年から2030年までの長期的な開発の指針として決められた国際社会共通の目標で「17のゴール」と「169のターゲット」で構成。
  • ※2 「AIoT」は、AI(人工知能)とIoT(モノのインターネット化)を組み合わせ、あらゆるものをクラウドの人工知能とつなぎ、人に寄り添う存在に変えていくビジョンです。「AIoT」は、シャープ株式会社の登録商標です。

気象予報を活用した“先回り”運転で省エネ制御を実現!

関連するSDGs項目:

  • 目標9:産業と技術革新の基盤をつくろう
  • 目標13:気候変動に具体的な対策を

「COCORO AIR」を使って、どんなことができるんですか (・∀・)??

水野(企画担当):「COCORO AIR」は、エアコンや空気清浄機をインターネット上のAI(人工知能)につないで機器を制御するサービスです。お使いのスマートフォンに専用のアプリをダウンロードして接続するだけで、機器の遠隔操作やお部屋の温度、電気代の確認などが簡単にできるようになります。このAIoTには学習機能があり、普段どんな使い方をしているか?どれくらいの温度が好みか?など、生活習慣や利用状況を学習しながら、どんどん進化していきます。つまり、使えば使うほど賢くなっていくということです。

企画担当の水野さん

企画担当の水野さん

図:サービスのシステム構成

<サービスのシステム構成>

シャープの空調製品なら、どれでも使えるのでしょうか?

吉田(アプリ開発担当):シャープでは、AIとIoTを融合させたAIoT戦略を推進しています。その中でもエアコンは特に力を入れてAIoT化を進めています。これまでスマートフォンアプリを使った遠隔操作といえば外部から「電源のオン・オフ」をするだけのイメージでしたが、この「COCORO AIR」ではクラウド上のAIを使うことによって、電源オン・オフ以外のさまざまな制御ができるようになった点が最大のポイントです。また、無線LANにつなぐことで、過去のモデルでも新しい機能を利用することができます。しかも、最上位モデルだけでなく普及モデルまで対応しています。これはシャープが業界に先駆けていち早く実現しました。

開発担当の吉田さん

開発担当の吉田さん

“先回り”運転でムダなく運転

関連するSDGs項目:

  • 目標11:住み続けられるまちづくりを
  • 目標13:気候変動に具体的な対策を

気象予報を活用した「省エネ制御」について教えてください (^○^)

水野:この制御システムの一番のメリットは、気象予報に基づいた制御によって運転のムダをなくすことで、省エネ効果が期待できます。今回、私たちは「日中運転時」と「睡眠運転時」でそれぞれに省エネを実現する2つの制御を開発しました。
まず「日中運転時」ですが、これは天候の変化を事前に予測することで、“先回り”運転して温度を制御し、ムダな運転による消費電力量を減らそうというものです。暖房時で例えると、天気が悪くて部屋に日差しが入らない場合、従来のセンサー制御ですと体感温度が下がると判断し、設定温度を高めに設定します。天気がよくなり日差しが入ると体感温度が上がると判断し、設定温度を下げますが、すぐに部屋の温度は下がらないため、少し暖まりすぎに感じることがあります。今回、気象予報を活用することで1時間後には晴れてくるという予報がでれば、部屋に日差しが差し込む少し前から暖房温度を徐々に弱めることで暖まりすぎを抑え、さらに消費電力量を抑えることができます。
この制御により、従来の一般的な使い方と比較し積算電力量を15.6%削減※3できました。(設置環境・使用状況により効果は異なります)

  • ※3 2020年度モデルL-Xシリーズ4.0kWクラス。暖房時、当社環境試験室(14畳)で外気温と日射負荷は当社が独自に想定した冬期をモデルとして変動。設定温度は22℃で設定温度到達後4時間の「COCORO AIRサービス制御」有(1,295Wh)「COCORO AIRサービス制御」無(1,534Wh)の消費電力量比較
【従来】

図:センサーによる従来制御

<暖房運転時>

【COCORO AIR】

図:センサー×気象予報による制御

<暖房運転時>

もう一つの「睡眠運転時」は、睡眠時間と起床時間をアプリに入力することで、睡眠時間に応じた温度制御を行い、快適な睡眠環境を作るものです。人は睡眠中の前半と後半では温度の感じ方が異なり、後半の方が寒さを感じやすくなります。そこで、睡眠時の後半、起床にかけて温度を適切に上げていくことで快適な睡眠環境を作ることができ、かつ消費電力量も抑えることができます。これにより従来の一般的な使用と比較し、積算電力量を20%削減※4することができました。(設置環境・使用状況により効果は異なります)

  • ※4 2020年度モデルL-Xシリーズ4.0kWクラス。冷房時、当社環境試験室(14畳)で外気温/湿度は当社が独自に想定した夏期をモデルとして変動。設定温度は26℃で「COCORO AIRサービス制御」有(688Wh)「COCORO AIRサービス制御」無(865Wh)の消費電力量比較

図:制御イメージ

温度を自動で管理して省エネまでしてくれるなんて、ホント賢い \(◎o◎)/

吉田:それ以外にも部屋の温度や湿度が外出先でもわかるのが非常に便利です。ペットを飼われている方は、夏場の室温管理に気を使うと思いますが、部屋の温度が30度を超えるとスマートフォンにメッセージが届くとか、高齢者のご家族がいる方はエアコンが運転していないので心配・・・とか、いわゆる見守り機能としても使えるのが大きなメリットだと思います。

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