
5G対応スマートフォン「AQUOS wish/AQUOS wish2」
- 通信事業本部
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- 海外事業統轄部 マーケティング推進部:福永 萌々香(写真中央右)
- パーソナル通信事業部 商品企画部:亀山 紘一(写真右)
- パーソナル通信事業部 回路開発部:松本 大(写真中央左)
- デザインスタジオ:和気 琢哉(写真左)
掲載内容は2022年6月17日時点の情報によるものです。
2030年までに達成すべき17の目標で構成される「SDGs※(持続可能な開発目標)」。シャープは、事業活動を通じてSDGs達成への貢献を目指しています。
また、シャープは長期環境ビジョン「SHARP Eco Vision 2050」を策定しています。「気候変動」「資源循環」「安全・安心」の3つの分野で2050年の長期目標を設定し、持続可能な地球環境の実現を目指しています。特に「資源循環」の分野では、サーキュラーエコノミーへの取り組みとして、製品中のすべての部材にリサイクル素材を使用することに挑戦するとともに、自社活動による廃棄物をなくすことを目指します。
今回の「ココにもエコ」では、筐体に再生プラスチック材を35%使用するなど、「ソーシャルグッド」なスマートフォン「AQUOS wish」シリーズの商品企画や開発、デザインを担当された皆さんにお話を伺いました。
(聞き手:「ココにもエコ」編集担当)
※2015年から2030年までの長期的な開発の指針として決められた国際社会共通の目標で「17のゴール」と「169のターゲット」で構成。
普遍的な価値を持つ、「New Basic」なスマートフォン
シンプルなスマホとして人気の「AQUOS wish」ですが、どういった経緯で開発が始まったのですか(・・?
福永(商品企画担当):AQUOSスマートフォンシリーズは、フラッグシップモデルの「AQUOS R」、スタンダードモデルの「AQUOS sense」、その中間にある「AQUOS zero」という3シリーズで展開していましたが、市場ニーズが変わりつつあると感じていました。誰もがスマートフォンを持つようになり、高機能を求めないお客様も増えているという実感がありました。AQUOSシリーズとして「お客様の感動に寄り添う」という点は大事にしながら、機能を盛り込むだけではない新たなニーズに応えるには「AQUOS wish」のようなポジションの商品が必要なのでは、と開発が始まりました。
入社して最初の企画担当が
「AQUOS wish」だったという福永さん
「AQUOS sense」は「必要十分」スマホでしたが、今回のコンセプトは?
福永:「AQUOS sense」シリーズとは、年令や性別を問わない万人に向けたモデルであることは共通していますが、「AQUOS sense」が時代に合わせてスペックと価格のバランスが進化するスタンダードモデルであるのに対して、「AQUOS wish」は普遍的であることを意識しています。
この企画が始動した2020年は、ちょうど新型ウイルス感染症が拡大し始めた頃で、私たちの生活がすごく変わってしまって不安がふくらむようになっていました。
周りを思いやる、自分の時間を大切にする、ものを大切にするといった気持ちがみんなの中に芽生えたときだったと思うんです。そういう思いをコンセプトにしたいと考えました。
AQUOS wishのコンセプト
「wish」というネーミングにもそういった思いが込められているんですか?
福永:誰もが知っている言葉で、「思い」や「願い」を込めたものにしようということや、環境に配慮していることから少しでも地球のためになっているといいな、という思いを込めました。それとはまた別に、社内の開発者やデザイナーなど、「AQUOS wish」に携わった人に「AQUOS wish」のチームで良かった!と思ってほしいという願いも込められています。
お手軽なスマホ、ということで技術担当者は大変だったのでは……(・・;
松本(技術担当):フラグシップモデルだと技術の足し算的なところですごく進化を感じるし、自分としても燃えるところがあります。でも今回の「AQUOS wish」は機能を削ぎ落としてミニマライズしていく進め方で、技術としてはこれまでそういった考えでモノづくりをしたことがありませんでした。だから最初は正直すごく戸惑いましたし、福永さんとは何度もコンセプトについて熱い話し合いをしました(笑)。
技術担当の松本さん
福永:そうですね、何度も熱い話し合いをしましたね(笑)。
松本:話をしていくうちに福永さんが考えた「こういうモノを作りたい」という熱い思いが開発メンバーの間で、どんどん浸透して最終的にはメンバー全員一丸となって、さまざまな課題を克服し「AQUOS wish」が完成しました。色々とありましたが、その過程はすごく楽しかったです。
今回、搭載する機能の絞り込みなどは、どなたが中心になって進められたのですか?
福永:メインはAQUOSシリーズの全体に関わる亀山さんです。搭載する機能の絞り込み等、すごく悩まれていました。
亀山(企画担当):「AQUOS」という名前を冠する以上、AQUOSシリーズ全体で統一している点は取り入れながら、「AQUOS wish」が目指すシンプルに寄り添い、お客様にとって過不足のない仕様に調整しました。
商品企画担当の亀山さん
福永:スマートフォンは年々大きくなり、重くなっていますよね。カメラも三眼レンズ搭載で、多彩な機能かつ重厚感があって格好いいのですが、すべてのお客様がそこまで本当に望んでいるのだろうか、と思い切ってトレンドとはあえて逆行して、カメラは一眼、サイズは手に収まる「ミニマル」なものにと、ガジェット的な先進性とは違ったアプローチをしました。