イノベーションマネジメント
コーポレートR&Dの取り組み
ESG経営に向けた技術開発の方向性
コーポレートR&D部門では、再成長と将来の飛躍に向けたコア技術の創出を通じて、全社の新規事業創出やNext Innovationを牽引していきます。
コア技術として、独自のエッジAI技術 CE-LLM※1の全事業領域への応用展開や、省人化DXの基盤となる画像解析技術、AI時代の社会インフラを支える次世代通信技術、カーボンニュートラル実現や環境に配慮したエネルギー創出、暮らしの豊かさを追求するQuality Of Lifeなどを核に技術の深化・展開を進めてまいります。

AI活用のツールとなるエッジAI技術 CE-LLM
エッジAIとクラウドAIの最適な切り替えにより、会話の応答性や品質を向上させるとともに、プライバシー保護や通信量の抑制を実現する「CE-LLM」を活用し、人に寄り添う新たなAIソリューションを提供します。
インダストリーDXの事業展開
建設DX、インフラDXなどに応用している高精細画像計測・解析技術、高画質画像伝送技術、センシング技術などの要素技術とAI応用、ロボティクス技術を融合・深化させ、インダストリーDXへと事業展開していきます。

特長的な取り組み
新たなイノベーション創出を加速するため、全社横断型のプロジェクトであるI-Pro※2を活用するとともに、社内外との連携を強化して開発テーマの早期事業立上げを目指します。
社会課題が多様化・複雑化する状況において、経営理念に基づくESG経営を推進し、新しい価値・技術の提供を通してサステナブル社会の実現に貢献してまいります。
- CE-LLM(Communication Edge-LLM)はシャープの登録商標。
- I-Pro(Innovation Accelerator Project)の略。事業成長を加速させる全社横断のプロジェクト。
知的財産保護の取り組み
知的財産戦略および管理体制
シャープでは、知的財産戦略を経営上重要な戦略の1つとして位置付け、事業戦略や研究開発戦略と一体で推進しています。積極的な特許取得を推進することで、自社事業の優位性を高め、経営基盤の強化に努めています。シャープIPインフィニティ株式会社(SIPI)は、シャープの商品、技術および事業を熟知しており、専門業務の質の向上と効率の改善をより一層強固に進めながら、高度なサービスを提供することで、知的財産経営の推進力を高め、シャープの先進技術から強い特許とさまざまな経済価値を生み出しています。
特許取得に関しては、事業毎に中核となる技術分野を明確化し、現場に密着した戦略的な特許出願を行っています。また、他社との協業あるいは産学連携などのアライアンス活動により生み出される有用特許の取得も積極的に行っています。
また、意匠・商標についても、ブランド戦略に基づいて、グローバルな出願・権利化を行っています。
知的財産の保護
シャープでは、知的財産を事業戦略・研究開発戦略と連動させながら最大限に活用するとともに、自社の知的財産権を保護し、第三者の知的財産権を尊重する姿勢を堅持しています。不当な侵害に対しては話し合いで解決することを基本としながらも、シャープの知的財産権を尊重していただけない場合は、裁判所など第三者の判断を仰ぐことも辞さない方針としています。
また、営業秘密の保護強化と特に重要なシャープ固有の生産技術・ノウハウなどの漏えい防止にも努めています。さらに近年、海外でのシャープブランド模倣品による影響が増大しており、取締当局、業界団体との連携などにより、その対策を推進しています。