DE&I(Diversity, Equity & Inclusion)マネジメントの展開
DE&I推進宣言
シャープグループは、一人ひとりの個性を原動力に、他社とは異なる視点で独自の価値を生み出してきた「シャープらしさ」を追求します。
一人ひとりが力を最大限発揮できる環境を整え、一人ひとりが生み出す価値を結集することで、当社ならではの革新技術の開発やサービスの提案を通じた会社の持続的な成長を目指します。
DE&I推進目的
当社は、1973年に制定された経営理念の一節「会社に働く人々の能力開発と生活福祉の向上に努め、会社の発展と一人一人の幸せとの一致をはかる」に基づき、これまで女性活躍推進や育児・介護と仕事の両立支援、障がい者の雇用促進等を進めてきました。
創業100年を超え、従業員の属性やバックグラウンド、ライフスタイル、価値観がより多様化する中、当社ならではの独自の価値を生み出し続けるためには、人材確保に努め、「個」の力を引き出し、組織の力を高め続ける必要があります。これらを実現するため、当社はDiversity, Equity & Inclusionの推進に取り組みます。
2024年度の目標 | 2024年度の実績 | 自己評価 | 2025年度の重点取り組み目標 |
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★ |
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- 自己評価:
- ★★★ 目標を上回る成果があった
- ★★ 目標を達成
- ★ 一定の成果があった
女性社員の活躍推進への取り組み
2016年4月に施行された「女性活躍推進法」に基づく行動計画に沿って、あらゆる職種における女性比率を高めるとともに指導的立場の女性を増やすことにより、従業員の多様性を促進させ、より良い商品・サービスの提供による社会貢献を実践するため、以下のとおり目標を定め、女性社員の更なる活躍推進に積極的に取り組んでいます。
シャープ(株)「女性活躍推進法」に基づく行動計画
目標 | 達成期限 |
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2029年度末 |
女性社員の管理職登用
当社では、一人でも多くの女性社員がリーダーとして事業や組織運営に参画できるよう、公正な機会の提供と必要な支援に取り組んでいます。2024年度末時点における管理職の女性比率は4.4%であり、2029年度末までに管理職の女性比率を7.5%以上に引き上げることを目標にダイバーシティの推進に努めています。
シャープ(株)の女性管理職の推移

育児休職中の従業員への復職支援
2014年度より「復職支援セミナー」を毎年開催しています。会社の状況や支援制度の説明の他、社内復職経験者からの経験談や仕事と育児の両立へのアドバイス、母親社員同士のネットワーク構築の機会を提供することで、休職期間における不安の解消、復職への前向きなマインド醸成をサポートしてきました。
2020年度からは、従業員への復職支援に関するヒアリングで出された声を反映し、従来の集合形式から、自宅で子どもと共に気軽に参加できるオンライン形式に変更し開催しています。近年は男性の育児参加の高まりを受け、セミナーへの参加も増えてきていることから、復職者とその配偶者、上司向け等、複数の動画や先輩社員からの応援メッセージの配信を行い、家族や職場全体でのサポート体制強化を図りました。今後も当事者の声を聞きながら、更なる働きやすい環境構築を進めていきます。
さらに、育児休職からの早期復職者への「早期復職一時金」や、国の幼児教育・保育の無償化対象とならない0~2歳児への「認可外保育施設保育料補助」の制度により、復職後も積極的にキャリアアップを目指す従業員の支援を行っています。

外国籍社員(日本国内勤務)の活躍推進
ビジネスのグローバル化に伴い、当社は現場ニーズに即したグローバル人材の確保と計画的な育成に取り組んでいます。過去から日本国内における留学生、外国人の採用拡大を推進しており、現在は約170人が在籍(2025年4月時点)し、いろいろな部門・職種で活躍しています。なお、不法就労防止の観点から、外国籍の人を雇い入れる際には全員の「在留カード」に対して、法務省出入国在留管理庁が推奨しているチェックを行っています(例:出入国在留管理庁「在留カード等番号失効情報照会」サイトの利用による確認)。また当社がパスポート等の身分証明書を本人から預かることはありません。
高齢者の再雇用
会社として「高い勤労意欲をもった高年齢社員の活用を図る」、従業員として「長年培ったスキルやノウハウを社会に還元する」との観点より、2001年より60歳定年退職を迎えた従業員が引き続き活躍できるための「専門社員制度」を導入しています。現在は、再雇用を希望する従業員に対し、65歳に到達するまでの期間、業務を紹介しています。2021年4月施行の「改正高年齢者雇用安定法」を受け、70歳までの就業機会の確保を検討中です。
障がい者の雇用促進
シャープは、創業者 早川徳次が「5つの蓄積※1」の1つとして「奉仕の蓄積」を掲げて以来、社会への奉仕と福祉に積極的に取り組んでいます。グループ全体で障がい者の雇用促進に努めるとともに、障がいのある従業員の働きやすい環境づくりを進めています。具体的には、採用情報Webサイトに障がい者採用ページを開設し、シャープグループの障がい者雇用の取り組み内容を紹介する他、聴覚障がい者が含まれる研修には、音声認識ソフトやパソコンテイク※2による文字化対応等、職場環境の整備にも取り組んでいます。
- 「信用の蓄積」「資本の蓄積」「奉仕の蓄積」「人材の蓄積」「取引先の蓄積」。
- 音声情報をパソコンのキーボードで入力して伝える支援方法。
障がい者雇用率の推移
シャープ(株)、特例子会社※3およびグループ適用会社※4における障がい者人数は約290人(2025年6月1日時点)、障がい者雇用率は「2.45%」となっています。
- 障がい者の雇用の促進および安定を図るため、事業主が障がい者の雇用に特別の配慮をして設立した子会社。
- 障がい者雇用率の算定に当たって、公共職業安定所長より認定を受けた特例子会社以外のシャープグループの子会社。
障がい者雇用率の推移

LGBTQ+の従業員が働きやすい環境の整備
シャープではLGBTQ+への理解を深く浸透させ、当事者が自分らしく安心して働くことができる職場づくりに取り組んでいます。
具体的には、「性の多様性」への理解を深めるための従業員向けeラーニングや勉強会の実施、相談窓口の設置などを行っています。
また、社内の人事・労務関連制度において、同性パートナーおよびその家族にも配偶者およびその家族に準じた取り扱いを適用しています。こうした取り組みが評価され、一般社団法人work with PrideによるLGBTQ+などの性的マイノリティへの取り組み評価指標「PRIDE指標」にて2024年は「ブロンズ」を受賞しました。
